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2012年8月13日 (月)

人間界に夏休みがあるならば、ブログ界にも夏休みはある、しかし・・・

ケータイでご覧になってる方には、なんのこっちゃ、なんですけど、PC版でこのブログを見ると、ページ右のサイドバーには、カレンダー、最近の記事、に続いて訪問者数のカウンタがついていますね。iPad(縦)で見るとちょうど右まんなかあたり。ね?先日気がついたらそれが77733、とかだったわけです。おお、こりゃもうすぐ77777人じゃないか、いやめでたいめでたい(って何がだろ?)、とか思っていたのですが、今日気がついたら77952,通りすぎてやんの。

まあこれは通過点に過ぎませんから。ってそれはそのとおり。

消尽論と改善多項制の話題で、たくさんコメントを戴き、アクセスも増え、ピーク時は一日200名を超える訪問者があったのですが、ここ数日アクセス急降下。昨日なんて40数名。それも昔書いた書評関連のアクセス中心。

なんというか、ネット世界も全体的に夏休み、なんだなあ、と思ったことであります。そりゃまあ、サマーバケーション、どっか遊びにいくわな。そしたらネットなんて見るひまないし、ましてカキコなんてしないよねえ。

しかし!人間界は夏休みでも、ブログ界はサマーバケーションでも、受験生には、そんなものはない!ないんだあ!!

ってわけで、下の息子(高3)は今もせっせと(自宅で)お勉強してます。暑いのによくやるな。偉いぞ。ってそれはオレもか。

夏休み、おウチでお勉強。疲れたら読書。これはこれで、なんだか幸せですなあ。一週間もあるからね。アマゾンでどさっと注文してしまったぜ。殆どが知財関係の読み物ってのが、ちょっとマニアック過ぎて悲しいか。

さて、改善多項制。ワタシ的には論点は整理できた、気がしてます。これはねえ、意外と根の深い問題でしたな。あまりに基本的根本的なことであるが故に逆に盲点になっているってかんじ。歴史的経緯(一発明一出願から多項制へ)も絡む。試験に受かったら、判例を丁寧にチェックしてみたいと思います。直感だが裁判官の中にもここの理解がヤバい人がきっといる。

以下、最近のコメントをコピペしておきます。このコメントの元となったコメントへのリンクはこちら。そもそもの発端となった改善多項制の記事へのリンクはこちら
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さて次の話題です。特許権は、特許(という行政処分)ごとに発生します(66条)が、特許権が、特許(という行政処分をされた客体)ごとに存在しているのか、請求項ごとに存在しているのか、意見が分かれている、のですよね?

ワタシ、最初一企業内弁理士様の言わんとすることがよく分からなかったのですが、読み返すうちに漸く、理解できました。なるほど!おもしろいおもしろい。これはアタマの中の理解のレベルが一段階上がった感じがします。

つまりこれは、特許権とは具体的に何なのか、というイメージの問題なのだと思います。さて、ここからしばらく、用語は法律を離れ、文学的になること をお許し下さい。(いやホントは法律用語で書かなきゃいけない、書きたいんですけど、そのチカラがワタシにはまだない、たぶん。)

確かにワタシは特許権の行使、という言葉を使うときに、抽象的な意味で使っていました。一企業内弁理士様がいいたいのは、その特許権の行使とは、抽 象的なもんぢゃなく、具体的に「請求項1のこの物を実施(例えば生産)しとるやろ(だから差し止めるぞ)」と「言う」こと、だろ?ということですね?

そう理解すると、特許「権」が(つまり権利が)、具体的に「請求項」の「形をしている」のが、くっきり見えるような気がします。なるほど。特許権は確かに請求項の形をしている。逆に言えば、そのように具体的な形をしていないと、この権利は使いようがないのだな。

そこで翻って考えてみると、ワタシのイメージは、特許(査定という行政処分)によって、請求項の数だけの「権利の形」を持つ特許権が(ひとつ)成立する、とい うもの。発明は技術的思想の創作ですから、その中心にあるのは、発明された物(ブツ)でなく、思想ですよね。それを権利行使の際、外縁がはっきりするよう にブツやら方法やらに具体的に落としこんだもの、これが請求項というものであると。

だから、請求項ごとに特許権がある、ように見えるのですが、それらは根っこの部分の「思想」は同じなのです(単一性の要件)。と思っている。

ワタクシ思いますに、この部分を、あたかも各請求項ごとに特許権がある、というふうに思ってしまうと、BBS判決を読み誤る、のではないか、と。

適法に譲渡したってことは、その色々な形を取りうる思想を、ある具体的な形に落としこんで、その対価を得たわけでしょう。だからその時点で(その製品に係る)その思想 の賞味期限は切れたんだよね。その上再度権利行使して二重利得を得ることは許されないよっと。BBS判決が言っているのは、ただそれだけのような気がする んですけど。

>消尽するか否かは、特許権者が二重に利益を得るか否か(以下、二重利得論といいます)で判断するのが、通説

なぜこの読み方になるのかが、どうも分からないのです。(因みに判例百選は所持しております、BBS判決は傍論部分は流してあって、あまり役には立ちません、Webの判決文コピペが一番と思いました。)

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コメント投稿時、説明不十分だった部分に、かっこ書きで補足を数ヶ所入れてあります。さてこれで一気に見通しがよくなった、気がしていますが、さて?

あくまで一受験生の考えた悩み多き議論ではありますが、これはこれで興味深い視点ではないかと。議論の内容、展開、等に関するツッコミ、等々ありましたらご指導ご鞭撻、よろしくお願い致します。

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2012年8月 5日 (日)

特許権の消尽と改善多項制(つづき)

しっかし、ネットって、すごいね。ブログでこんなに濃ゆいレクチャーを受けられ、議論ができるなんて。いやそれもこれも一受験生の素朴な疑問にいちいちちゃんと応答してくれる奇特な方がいらっしゃるからで。もういくら感謝してもしきれないくらい。skiplawさま、中堅実務者さま、一企業内弁理士さま、あのーさま、その他見ていただいている方々、ホントにありがとうございます。(コメントの最初っからへのリンクはこちら

以下コメントからコピペ。

1.「**を特徴とする糸」の発明と「**を特徴とする糸を使用した織物」の発明との関係について
ワタシとしては、これら2つは同一発明である、という立場を採ります。根拠は39条の審査基準です。発明特定事項は「**を特徴とする」であって、糸と織物という、実施の態様が異なるだけで、技術的思想は同一といえるからです。糸と織物だから別発明である、とはいえないということです(2条1項)。
以下審査基準を引用します。
第 39 条により発明が同一か否かの判断の対象となる発明は「請求項に係る発明」である。第 2 条によれば、発明は、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものとされているから、発 明が同一であるか否かの判断は技術的思想の同一性を判断することにより行う。たとえ実施の態様が一部重複しうるとしても、技術的思想が異なれば同一の発明とはしない。

一方、中堅実務者様は新規な化合物Aの例を例示され、実務上は特許庁はそのような判断はしないようだ、と仰っているようです。この点については、引かれている例は事案が異なっていて、用途発明として特許されたのだと解釈し得る、と思いますが、如何でしょうか。

そう考えると、中堅実務者様の
>なお、個人的には、そもそも、「**を特徴とする糸」と、「**を特徴とする糸を使った織物」とは、織物等に用いる「**を特徴とする糸」について、先行技術に存在していた何らかの課題を解決し特許性が認められた、実質的に同一の発明について、保護を求める範囲の表現を変えたもの同士なのではないか、と思っています。
>この考え方に立つと、両者を別々の出願でクレームしても、相互に実質的に同一の発明なので、39条1項又は2項により拒絶・無効になるということになると思いますが、
という部分とも平仄が合います。

2.権利の消尽について
特許権ごとに消尽するか、請求項ごとに消尽するか、学説が定まっていない、とのこと、ご教授ありがとうございます。それを伺って、ある種ホッと致しました。まったくの見当違いでもなかったんだなあ、と。

また、そうであるなら、ワタシとしましては、185条の規定振りから言えば、権利侵害に関しては、特許権は「一体不可分」だから、特許権全体として「消尽する」、という立場を採りたいと思います。またそのように解釈しないと、36条5項後段との関係から、同一の発明が消尽せず結果として二重利得を生ずる事態が起こりうるので不合理であるから、と付記しても良いかも知れません。

以上、ながながと書いてしまいました。ワタシの解釈の誤り、記載不備、ご質問、等ありましたら是非ご指摘よろしくお願いいたします。特に1.については、特許庁がそのような判断をしないとする他の根拠が提示されればあっけなく崩れる論証です。ご指導よろしくお願いいたします。

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2012年8月 2日 (木)

消尽論って奥が深いぜ!

コメント欄に書いたコメントを、記事としてアップするのは、ダメですかね?作法に反しますかね?と、ちょーっとその辺、迷いつつ、コメント欄っていろいろ不自由だし地味だし。書いたからには出来る限り日の当たるところで人目に晒され、叩かれて批判を受けるべきだと。

だって記事に起こしたほうがアクセス数伸びるんだもん。とゆーわけで、コピペします。(元の一連のコメントへのリンクはこちら

以下コピペ。
んでは、本題です。skiplaw様の論の核心は、
>BBSの判示によれば、A,B,Cの特徴を有する糸を販売すれば、全ての権利が消尽します。別の権利だから、二重利得でないという論理は成り立ちません。
という部分に集約されていると理解しました(間違っているでしょうか?)。

欠けている言葉を補い、整理すると、
skiplaw説(以下S説)
消尽については、対象製品に着目することで、その対象製品について特許権(一般)につき「消尽している状態」か、特許権(一般)につき「消尽していない状態」か、判断する。
根拠はBBS事件判決文第二節のうち、次の部分である。欠けている言葉(一般)をかっこ書きで補っておく。
「特許権者又は実施権者が我が国の国内において特許製品を譲渡した場合には、当該特許製品については特許権(一般)はその目的を達成したものとして消尽 し、もはや特許権(一般)の効力は、当該特許製品を使用し、譲渡し又は貸し渡す行為等には及ばないものというべきである。」

上記理解に立てば、ワタシの主張は誤りであることが明白です。別の権利であるかどうかは問題にもなりません。

しかし、ここでワタシが主張しているのはたぶん、BBS判決が言っているのは、上記の意味ではない、ということなのだと思います。
つまりこういうことです。上記と同様に、欠けている言葉(当該)をかっこ書きで補っておきます。
toppo説(以下T説)
「特許権者又は実施権者が我が国の国内において特許製品を譲渡した場合には、当該特許製品については(当該)特許権はその目的を達成したものとして消尽 し、もはや(当該)特許権の効力は、当該特許製品を使用し、譲渡し又は貸し渡す行為等には及ばないものというべきである。」

BBS判決文を、こう、読めば、「別の権利だから、二重利得でないという論理は」成り立つように思います。

そうすると、つまるところ、BBS判決をどちらの解釈で読むのか(BBS判決はどちらの解釈を判示しているのか)、という問題に帰着します。

ワタシは当然T説の立場に立つ者ですが、それだけでは説得力に欠けると思われるので(なんせ言ってる本人だから)、S説によって生じる不都合を指摘することでT説の擁護を試みたいと思います。

特許権A、特許権B、特許権C、があります。何れも糸に関する特許権で、相互に独立した(利用関係にない)発明特定事項を持ちます。

さて、ある糸αが特許権Aを持つ特許権者甲により業として生産され、乙に譲渡されました。

S説によれば、糸αは特許権者により適法に譲渡された特許製品ですから、「消尽した状態」にあり、他の特許権の効力は及びません。特許権B、特許権Cは出る幕がありません。

特許権B、特許権Cが、甲の所有する特許権である場合は、この結論で特に不都合はありません。
しかし、特許権B、特許権Cが他の第三者丙の所有する特許権で合った場合はどうでしょうか。丙は、権利を持っているにも拘らず、自己の特許権を行使することが出来ません。これは不合理です。

また、逆の立場から言えば、特許権を行使する場合は、対象製品が当該特許請求の範囲に含まれるかどうか(70条)、以外に、対象製品が「消尽した状態にあるかどうか」を調べなければならないことになります(新規の法理?)これは不合理です。

以上のことから、BBS判決に言う特許権の効力とは、「当該特許権の効力を言う」ものと解するのが相当であると考えられます。

以下にBBS判決の、上記判決部分の含まれる第2パラグラフ全文をコピペしておきます。核心部分を””で囲ってあります。(コメントには文字に色を付ける機能がないので)

因みに判決文が、「譲渡した場合には」として、殊更に通常の特許権の効力(68条、「専有する」)と区別するような書き方をしているのは、特許権の 権利行使と、特許権者自身の実施とでは、権利「全体が」用い尽くされているかという観点から行為の質に「差がある」ことを明確にするためであると思われ、 譲渡した場合に「当該権利の消尽」とは別の法理が働くことをいいたいのではないのではないか、と考えます。

以上を踏まえて考えると
1.別々の特許権として取れるなら別々の特許権として取る、そうすれば、夫々の特許権を行使できる。
2.別々の特許権として取れないならそれはひとつの特許権として保護されるべきものである。
ということになります。
そして、ひとつの特許権ならば、その特許権に係る特許製品の譲渡により消尽する。一方ふたつの特許権ならば、同じく消尽しますが、夫々の特許権に係る特許製品の譲渡ごとに別々に消尽する。
以上から「消尽論の効果は特許権ごとに生じ、請求項ごとに生じるものではないと解する」の解釈は適切であると思います。

如何でしょうか。
勝手に乱暴な要約をして、論を展開しているので、skiplaw様の主張とは外れたまるで見当違いの反論となっているのではないかと一抹の不安を抱きつつ、現時点ではこれがワタシのMAXの理解ですので、おそるおそる、反論として提出させて戴きます。

引き続き、記載不備のご指摘、ご質問、再反論等、ありましたら是非よろしくお願いいたします。

ではでは〜。

以下引用。
2 特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有するものとされているところ(特許法六八条参照)、物の発明についていえば、特許発明に係る物を 使用し、譲渡し又は貸し渡す行為等は、特許発明の実施に該当するものとされている(同法二条三項一号参照)。そうすると、特許権者又は特許権者から許諾を 受けた実施権者から当該特許発明に係る製品(以下「特許製品」という。)の譲渡を受けた者が、業として、自らこれを使用し、又はこれを第三者に再議渡する 行為や、譲受人から特許製品を譲り受けた第三者が、業として、これを使用し、又は更に他者に譲渡し若しくは貸し渡す行為等も、形式的にいえば、特許発明の 実施に該当し、特許権を侵害するようにみえる。”しかし、特許権者又は実施権者が我が国の国内において特許製品を譲渡した場合には、当該特許製品について は特許権はその目的を達成したものとして消尽し、もはや特許権の効力は、当該特許製品を使用し、譲渡し又は貸し渡す行為等には及ばないものというべきであ る。”けだし、(1) 特許法による発明の保護は社会公共の利益との調和の下において実現されなければならないものであるところ、(2) 一般に譲渡にお いては、譲渡人は目的物について有するすべての権利を譲受人に移転し、譲受人は譲渡人が有していたすべての権利を取得するものであり、特許製品が市場での 流通に置かれる場合にも、譲受人が目的物につき特許権者の権利行使を離れて自由に業として使用し再譲渡等をすることができる権利を取得することを前提とし て、取引行為が行われるものであって、仮に、特許製品について譲渡等を行う都度特許権者の許諾を要するということになれば、市場における商品の自由な流通 が阻害され、特許製品の円滑な流通が妨げられて、かえって特許権者自身の利益を害する結果を来し、ひいては「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を 奨励し、もって産業の発達に寄与する」(特許法一条参照)という特許法の目的にも反することになり、(3) 他方、特許権者は、特許製品を自ら譲渡するに 当たって特許発明の公開の対価を含めた譲渡代金を取得し、特許発明の実施を許諾するに当たって実施料を取得するのであるから、特許発明の公開の代償を確保 する機会は保障されているものということができ、特許権者又は実施権者から譲渡された特許製品について、特許権者が流通過程において二重に利得を得ること を認める必要性は存在しないからである。
・・・判例 H09.07.01 第三小法廷・判決 平成7(オ)1988 特許権侵害差止等(第51巻6号2299頁)

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2012年8月 1日 (水)

議論するって、なんだかわくわく、しますね〜

ってわけで、改善多項制、貴重なご意見ご指摘を戴き、個人的にはすっげえ盛り上がって来ています。うーん。やっぱり議論って素敵だ。

コメント欄の議論では新しい訪問者の人が気づきにくいとおもわれるので、以下、コメント欄への自分の最新のカキコをコピペしておきますね。(コメント欄へのリンクはこちら

さてこんな感じ。

糸の特許権(特許10001号)と、織物の特許権(特許10002号)の二つを特許権者甲が持っている場合を考えます。甲は特許10001号に係る 糸を生産し、乙に譲渡しました。乙は譲渡された糸を用いて特許10002号に係る織物を業として実施しました。この場合、特許10001号は特許製品たる 糸の譲渡により消尽しています(消尽論)。しかし特許10002号に基づく権利行使が出来ます(68条、100条等)。何故ならこの二つの特許権は別々の 権利だからです。そこでは二重利得は問題になりません。消尽も問題になりません。別の権利なのですから。

しかし、そうではなく、例えば「請求項1が糸、請求項2が織物である」特許10003号の場合は、これは権利はひとつですから、甲が乙に糸を譲渡す ることで権利は消尽し、乙の業としての織物の実施に対して権利行使できません。権利行使するならばそれは二重利得であり、問題となります。一つの権利なの ですから。

それならば世の発明者は別々の特許権として特許を取得するに決まっている?いえ、そんなことはない。

まず第一に別々の特許権として取れない、場合があります。元々の出題を見ていただきたいのですが、請求項1が「・・・を特徴とする糸」、請求項2が 「請求項1の糸を使った織物」(所謂従属項ですね)なので、請求項2はそもそもこれだけで特許は取れないのです。これをはっきりさせるために、但書「但し 請求項2に於ける発明特定事項は、請求項1のみであり、織物自体に別の発明特定事項が存在するのではないとする。」を付けたのでした。

また、上記但書がない場合、即ち、織物自体に別の発明特定事項が存在する場合、ということもあり得ます。この場合、特許査定謄本送達(拒絶査定不服 審判後の特許査定謄本を除く)から30日以内であれば出願の分割が出来ますから、分割して別出願にし、その別出願が特許査定されていれば、これは二つの特 許権となりますから、最初に書いた10001号と10002号の二つの特許権がある場合、と同じことになります。即ち夫々別の権利ですからどちらも権利行 使できる、ということです。
(それとも織物に別の発明特定事項があった場合、発明の単一性(37条)を満たさないとして実際には拒絶査定が来る(49条4号)?その場合であっても分割して37条違反を回避しつつ別途権利化という結論には違いはない。)

以上をまとめると、
1.別々の特許権として取れるなら別々の特許権として取る、そうすれば、夫々の特許権を行使できる。
2.別々の特許権として取れないならそれはひとつの特許権として保護されるべきものである。
ということになります。
そして、ひとつの特許権ならば、その特許権に係る特許製品の譲渡により消尽する。一方ふたつの特許権ならば、同じく消尽しますが、夫々の特許権に係る特許 製品の譲渡ごとに別々に消尽する。これはごくまっとうな結論であって、裁判所が好んで採用するところではないかと思います。
以上から「消尽論の効果は特許権ごとに生じ、請求項ごとに生じるものではないと解する」の解釈は適切であると思います。

いやー何がいいって、ブログ書くことがそのままお勉強になるじゃないですか。一石二鳥とはこのこと。わお!

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