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2011年5月 5日 (木)

【書評】小暮写眞館 著者:宮部みゆき

小暮写眞館読了◎。宮部みゆきの現代もの。東京近郊のちょっと寂れた商店街にある小暮写眞館に越してきた一家を中心とする、連作中篇4篇を収める。

花菱秀夫・京子夫妻はちょっと変わっている。築三十三年の古びた写眞館が気に入り、改装してそこに住むことにしたのだ。高校生の長男英一と、8歳年下の弟、光も一緒だ。英一は花ちゃん、光はピカちゃんと呼ばれている。ちょっとした勘違いから、不思議な写真を手にした英一は、友人のテンコと共に、心霊写真探偵もどきをやることに。聞き込みで判明したもう一つの事実。小暮写眞館には前の持ち主、小暮さんの幽霊が出るのだという・・・。

このオカルトとミステリがいい感じでの入り混じった味は、宮部みゆきだよなあ。宮部みゆきのオカルトは、京極の妖怪とちょっと似てて、この人特有の味を出す小道具なんだよね?オカルトという現象そのものは、実はどうでもいいんだよ。

この人が書きたいコトってのは、家族とか、愛とか、そういう、ちょっと気恥ずかしくなるくらい真正面なトコにある。或いは、重たいトコに。そういう意味で、実は直球の社会派なんだよね。前から思ってたけど、この作品読んで一層その感を強くした。

その真正面さ、メッセージ性、社会性、現代性を、青臭くなく説教臭くなく嘘臭くなく、エンターテイメントとして書けるのがこの人の特技。それでいてそのメッセージはちゃんと心に残る。ええ本です。一読をお薦めします。

にわか心霊写真探偵の花ちゃんが遭遇する、様々な事件。花ちゃん、テンコ、コゲパンら高校生の登場人物のキャラがいい。この、根がまっすぐな感じが好きだぜ。

ただ、文体に関しては、今回、ちょっと荒れた?今までにない省略ぶりかと。これもケータイ小説とかの影響なのかしらん?いや別にケチをつけるつもりはないが、なんだか残念ですぅ。

・・・ってわけで、久々の書評です。なんでかってーと、そう、5/22の短答試験に向け、追い込みな訳ですわ。4月はとうとう更新一回のみ。ブログ的にはダメダメなんだけどさ、まあとにかく受かんなきゃ、ってコトで、ブログ更新の時間がないくらい勉強してます(ホントか?)。引き続きしばらくは休みがちになる予定。ああ早く受かって一日一冊に戻したい。ではでは。

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