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2010年12月 1日 (水)

【書評】 タネも仕掛けもございません 昭和の奇術師たち (角川選書) 著者:藤山新太郎

タネも仕掛けもございません読了◎。副題は「昭和の奇術師たち」。自身も奇術師である著者による、昭和という時代を代表する、奇術師たちの伝記。引田天功、アダチ龍光、伊藤一葉、島田晴夫ら、一世を風靡した、懐かしの奇術師たちの人生を丁寧に描き出す。

これ、ええ本ですよ。著者が、江戸時代から続く手妻を継承する、自身も奇術師であり芸人である人なので、視点がとても安定しています。同じ世界に生きてきた人でないと分からない、それぞれの奇術師の”芸”の本質を掴んで、核心を突くコメントがサラリと述べられる。そしてなにより、その奇術師と奇術に対する愛に溢れています。そうだよなあ。好きでなきゃやれないよね、この仕事はね。

ある一面、奇術師のヒトとナリを辿ることで、奇術という「芸」のポイントが分かるようになる本だと思います。そしてまた同時に、奇術という一種の「道(どう)」を通して、人生について考えさせる好著になっています。一読をお奨めします。

ワタシ自身は、奇術には特に思い入れないんで、この本はまあ出会い頭(がしら)みたいなもんです。いや面白い世界ですねー。秘密を共有している者同士の連帯の強さというか。マイナーで特殊な業界に生きる人同士の仲間意識というか。独特のノリだよなあ。

著者の藤山新太郎という方については、不勉強ながらこの本で初めて知り、早速ネットで検索して、動画を拝見(しかし便利な世の中になったものですな)。なるほどねー。

・・・オレやっぱ奇術には向かんな。観客としてね。奇術だろ?って思っちゃうもの。ごめんな。

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