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2010年5月30日 (日)

【書評】古本綺譚 (平凡社ライブラリー)  著者:出久根達郎

古本綺譚読了○。小説家であり古書店主でもある著者による、古書を巡ってのあれこれを綴ったエッセイ集。怪しげな売り手の話、屑屋さんとの付き合いの話、掘り出し物を逃した話、それから春本に偽装された芦原将軍の自伝の話、等々、俄かには信じられないような奇妙な話がちりばめられています。

古本つながりで読んでみました。とは言っても実用書である「ネット古本屋になろう!」とは真逆の立場から書かれている本ですから、つながりって言うのもちょっとヘンなのだが。

昔の古書店のイメージだよね。ちょっと黴臭くって薄暗く、床から天井まで本が積んであるような。大正とか昭和とかの”事件”とどっかで地続きであるような。ちょーっと時空が歪んでいる。空気が違う。軽めの人情話も入っていますが、基本はそんな感じのちょっと昭和的にベタっとした、アナクロな世界だと思います。

古本っていうのが決して格好のいいものでなく、ちょっとドロドロしたものを抱え込みがちなものだ、っていうのは事実なんだろうな。”書物”という商品の性 格上、或いは”古い”=所有者が変わる、っていう性格上、それは避けられない。だから奇妙な話のネタにもなりやすいんだろうね。

正直に言うと、このベタっとした感じは、好き嫌いで言うと、あまり好きではないんですよ、ワシ。作品が嫌いとかそういんではなくて、その時代の手触りがちょっと生理的に”来る”感じというか。そんなら読まなきゃいいんだが、古本エッセイとしては他の方の著書よりは”面白い”。んで、読んた後で微妙に違和感を感じる、ってことを繰り返してる気がする。このヒトの本は。なんでしょうね、この感じ?

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