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2010年5月15日 (土)

【書評】山椒魚戦争 著者:カレル・チャペック 翻訳:大森望、小林恭二

山椒魚戦争読了◎。”ロボット”という概念を発明したことであまりにも有名な、チェコの作家、カレル・チャペックによる、文明批判SFの古典中の古典”山椒魚戦争”が、”SFを面白く翻訳させたら日本一”大森望と、”歴史を歪めて語らせたら日本一”小林恭二の、ゴールデンコンビによる新訳で、いま、蘇る!!!

って感じで煽ってみました(笑)。実際、翻訳者のこの組み合わせは強力だ。この小説を翻訳するのに、この二人以上の組み合わせは、ない。断言します。ユーモアの質、叙述に対するスタンス、なんつーか、ジャストフィットですなあ。いやー、面白い。全然古くないぜ。時事ネタがばんばん入っているにも拘らず、このポップな感じ、全然古びていない感じ、すげーいいよ。

”時事ネタが入っているから古びる”のではなくて、思わず”その時事ネタが今の話題に見えてしまう”感じ、というか。第一次世界大戦頃の話はもう古いのではなく、第一次世界大戦が身近に感じられるようになる、というか。

もちろん翻訳だけの手柄って話でなくて、原作の面白さもちょっとびっくりなんですぜ?構成上の工夫とかも含めてね。意外と進んでたんだ、100年前、みたいな。SFってジャンル、一つ間違うと時代に追いつかれてしまったりすることもある、難しいジャンルだと思うんですけど、ちゃんと根っこがSFしてたら、いつの時代であっても、追いつかれることはない。いつまでも現役SFで居られるんですわ。ってなことを考えてました。ホントかウソかは知らないが。

ってわけで、はい、一読をお奨めします。

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