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2010年5月 4日 (火)

【書評】フグはなぜ毒をもつのか―海洋生物の不思議 (NHKブックス) 著者:野口玉雄

フグはなぜ毒をもつのか読了○。サブタイトルは「海洋生物の不思議」。フグを始めとして、様々な魚介類がもつ毒(マリントキシン)を取り上げ、夫々の毒の持つ性質と毒化のしくみについて解説する。出てくる主な毒の種類は、フグ毒(テトロドトキシン)、パリトキシン(PTX)、麻痺性貝毒(PSP)、下痢性貝毒(DSP)、神経性貝毒(NSP)、シガテラ毒、コイ毒、テトラミン中毒、ドウモイ酸中毒、等々。

著者は長崎大学水産学部教授。1996年「魚介類のマリントキシンに関する食品衛生学的研究」で日本食品衛生学会賞を受賞した方だそうで。

NHKブックスにはありがちなパターンなんだけど、真面目な学者が真面目に書いた本、っていうことで、一種独特の世界になっています。よく言えば正確で厳密な記述。悪く言えばなんの愛想も面白みも無い。売れるとか売れないとか、受けるとか受けないとか、そういうことは全然意識していないんだろうなあ・・・って本。

そういう目で見ると、一応、第7章で”もしも毒が犯罪に使われたら”という、一般受けしそうな話題に振る努力の跡が見られますが、教授、あまり気乗りしなかったようで、僅か7 ページであっさり終わらせちゃってます。担当編集者の困った顔が目に浮かぶようだ(笑)。まあヘンに擦れて迎合的な科学本を書く学者より、信頼できる感じはするけどね。

個人的にウけたのは、テトラミン中毒について。テトラミンによるヒトの中毒量は数十ミリグラム。潜伏時間は約30分で、主な症状は頭痛、眩暈、船酔い感、足のふらつき、眼底の痛み、目のちらつき、吐き気、など。通常2-3時間で回復し、中毒は比較的軽く、死亡例は無い。北海道ではテトラミンがバイ貝の唾液腺に存在し、それを食べると中毒することはよく知られているが、この唾液腺を除去しないで販売している。その理由は?

このテトラミンによって、酒が二倍酔えるから、だって。冗談のような話ですが。うーむ。逞しいな。

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