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2010年4月 9日 (金)

【書評】最終定理 著者:アーサー・C・クラーク、フレデリック・ポール

最終定理読了○。”幼年期の終わり”で有名なSF作家アーサー・C・クラークの遺作(合作ですが)。主人公の、スリランカに住むランジット・スープラマニアンは、フェルマーの最終定理を証明することに魅了されている大学生。天文学のヴォーハルスト教授宅のパーティで、魅力的な女性マイラ・デ・ソイザに出逢う。彼女の言葉がヒントとなり、新たな切り口を見つけたところ。一方そのころ、この宇宙に偏在する知性であるグランド・ギャラクティクスは、太陽系第3惑星上での人類の原子爆弾の使用に対して憂慮を深め、配下の異星人ワン・ポイント・ファイヴズに対して地球の”滅菌”を指示、大艦隊が地球に向けて進発した・・・。

因みにフェルマーの最終定理って、3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせは存在しない、ってヤツですね。

ああー。なんだか久し振りにSFを読んだな。って感じ。原書”The LAST THEOREM”発行は2008年だけど、全体に流れるのは、真正面からSFしてる、古きよき時代のSFな感じですな。ちょっと説明が難しいけどね。小説としての完成度、っていうのとは別に、SF(サイエンス・フィクション)としてのアイデンティティ、みたいなものを想定していただけると、なんとなく、わかってもらえますかね?

んで、それがある意味微笑ましくも懐かしい。軌道エレベータ、光子帆船、等々のいかにもなガジェットや、思考実験として直球で文明を批判し警鐘をならす姿勢がね。

というとガチガチのハードSFか?って思われるかもしれませんが、それが真逆。全体に流れているのはスープラマニアン君の青春ストーリー、って感じのちょっとほんわかしたトーンなんですわ。この、健全さも含めて昔のSFの味なんだよなぁ。

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