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2010年4月24日 (土)

【書評】厭な小説 著者:京極夏彦

厭な小説読了○。京極夏彦の小説、現代もの、連作短編集。テーマは”厭な”。厭な子供、厭な老人、厭な扉、厭な先祖、厭な彼女、厭な家、厭な小説、の、合計7篇を収める。その全ては”厭だ。”で始まり、”厭だ。”で終わる。

わら半紙のような手触りの紙質、古びて汚れたかのような装丁、その上、ご丁寧に各ページの周囲には”経年のヤケ”に見えるように薄黒く印刷がしてある。”厭な感じ”を味わわせるためにわざわざ、こういうつくりの本にしたんだろうなあ。と思いつつ読み進む。本文中にも繰り返し繰り返し”厭”の文字。そしてまた話の内容がとても”厭な”話でね。冒頭2篇を読み終わった段階で、「何でオレ、これ読んでるんだろう?」と真剣に悩んだが、しょうがないので最後まで読む。

んで、最後まで読むと、なんでこの本が”厭な小説”なのか、なんでこの本をここまで凝って”厭な”かんじにしたのか、一応、わかるようにはなっています。遊んでるねえ。まったくもう。

この本、誰が読むのかねえ?やっぱ京極ファンが読むんだろうなあ。因みに読んでる最中にうちのヨメさんが「あ、京極だ、次、貸して。面白い?」と聞いてきたので、「いやホントに厭な話でなあ、オレなんで読んでんだかわかんなくなってるトコ」と答える。ヨメさんは凄え厭な顔をして「じゃいらない」と。「そんなこと言うなよ、貸してやるよ」「でも厭な話なんでしょ?」「そう」「それ聞くとなー」「だって厭な感じを出すためにわざわざ厭な話を選んで書いてるんだからどうしたって厭な話になるよ。京極は理詰めで徹底的だからなー。ファンだったら読まなきゃ」「・・・厭だ」。

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