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2010年4月13日 (火)

【書評】ブラックジュース 著者:マーゴ・ラナガン

ブラックジュース読了○。ぼくの姉さんであるイッキーは、後ろ手に手を縛られて、タール池の真ん中にまっすぐに立つ。少しづつ、イッキーの体はタール池の中に沈んでいく。ぼくたち家族はその周りにマットを広げ、ご馳走を食べ、イッキーに食べさせてあげる。池の周囲から大勢の人々が見ている。イッキーはだんだん沈んでいく。夫を殺した罪で、生きたままタール池の中に沈められるのだ・・・。”沈んでいく姉さんを送る歌”をはじめとして、短編10篇を収める。

2005年度の世界幻想文学大賞(短編集部門)受賞作”Black Juice”の全訳。河出書房新社の奇想コレクションの一冊ですが。これ、幻想文学なんですか?そりゃま、幻想=甘ったるい、じゃない、ってことはもちろんなんですけど、幻想文学と呼ぶとちょっとしっくり来ませんな。かといってSFじゃない。ファンタジーでもない。なんなんだろう、この読後感。

うーん。好き嫌いで言うとあんまり好きじゃない。短編というより断片という印象。説明もなくある世界のあるシーンが描かれ、唐突に終わる、っていう感じの作品が多い。読むのに苦労しました。訳文との相性もあるのかなー?それとも作者の興味の持ち方がオレとあまりに合わないってことが大きいのかなあ。

作者はオーストラリア出身の女性だそうで。オーストラリアの小説って、一種独特の雰囲気があるよね。ちょっとザラッとした手触りというか。丁寧な説明は省いていきなり本題に入っちゃう感じっていうか。静かで不気味な暴力の影が見え隠れするというか。ワシの偏見かしらねえ?

ざらざらしたのが平気な方、説明がなくても大丈夫な方、一読をお奨めします。

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