« iPhone買っちゃった!その8・・・日本語入力ってさ | トップページ | ブログの効用、或いはおたくの幸せについて »

2010年2月19日 (金)

【書評】COURRiER Japon ( クーリエ ジャポン ) 2010年 03月号

COURRiER Japon ( クーリエ ジャポン ) 2010年 03月号読了○。レビュープラスさんに献本いただきました。毎回毎回ありがとうございます。助かるぞ。

特集は”堤未果責任編集 オバマ大統領就任から1年 貧困大国(アメリカ)の真実”。岩波新書の”ルポ 貧困大国アメリカ”の著者である堤未果さんへのインタビューと、自身の手になる小論、それからNYタイムズ、ハフィントン・ポスト、TIME、等の現地ジャーナリズム記者による記事と写真、等々によって、多面的に貧困大国アメリカの現状を伝える。

特集の内容はこんな感じ。
【堤未果インタビュー】「色褪せたHOPE、もう一つの希望」
【Part1】「貧困大国」は変わったか?
・あの日から1年、オバマはアメリカをどう変えたのか
・1日2万人のペースで増え続ける「フードスタンプ」受給者の衝撃
【Part2】人間の尊厳を奪う「医療崩壊」
・タイム誌記者の家族が直面した民間医療保険の”不都合な現実”
・「医療破産」忍び寄るシニア世代の”懐事情”
・国から見捨てられた哀しき「医療難民」たち
【Part3】学生を借金漬けにする教育システム
・授業料の高騰がもたらす「大学教育崩壊」の危機
・高金利の学資ローンが学生たちの未来を奪う
・「金持ち」を優遇する名門大学の入学試験
【Part4】民営化で加速する刑務所ビジネス
・営利企業が支配するアメリカの「罪と罰」
・貧困層を死ぬまで搾取する「保護観察」という名のビジネス
【Essay】真の「チェンジ」を起こすもの

”ルポ 貧困大国アメリカ”は、出たてのころ読んで衝撃を受けた記憶がある。書評を書いたかな、と思って検索したがヒットしない。このブログに書評を書きだす前だったか。余談だが、書評は書いとくもんだね。書いたものは内容を良く覚えているが、書いていないと忘れてしまってるものも多い。

で、改めて今回の特集を読んで、いろいろ考えてしまった。凄え怖いよ。この感じ。何が怖いってねえ、問題は貧困の内容そのものではないんだよ。では、中流の人間が追い詰められて落ちてゆくその有様が見えるところが怖い?他人事ではないかも、って思っちゃう。そういう怖さ?確かにそれもあるけど。いやいや。違うな。もっともっと深い。ビジネスとして貧困を作り出し、”貧困産業”を運営していくそのスタンスが。それを生んだ発想が。文字通り人間を食い物にする、その社会の手触りが。つくづく怖いのです。

市場至上主義の行き着く果てはこういうトコか、っていう、呆れるような、ぞっとするような、感じ。これ、オレ自身がこういう傾向を持っていることを自覚するから尚更良く分かるのかもな。ほらアスペル君な人ってね、シンプルなルールが好きだから、原理主義に走りやすいのよ。そして市場原理はシンプルで分かりやすいから、オレは結構気に入ってたんだよなあ。でも、行き着いた先がこういうものであることが分かっちゃったら、もう、使う気にはならないよな。

ってわけで、先日も書いたけど、利益最大化という一元的な存在でなく、感情を持ち社会性を備える多次元的な存在として、人間というものを定義しなおすこと、そして、それに基づいて新しい社会科学が構築されること、これが必要とされてるんだよな。てゆーか必要です、オレ。そういうモノを持ってないと、まともな一貫性のある思考が出来る気がしないんですわ。それは広義の行動経済学であり、進化心理学に基づく進化経済学だろうな、って思ってる。さて勉強しないとね。

希望としては日本との比較、或いは他の国との比較、を見たいなあー。それは単なる統計数値として貧困度合いを見たいってコトじゃないよ?そういう”貧困産業”が、日本で、或いは他の国で、どんな形態をとり、どんな展開をし、どの程度の規模に育っているのか、知りたい、って意味です。アメリカは極端だから分かりやすく出たけど、日本も結構病んでる気がする。見えないところでね。

ってわけで今回は他の記事については取り敢えずパスします。いやちゃんと全部目は通したんだが、この特集の迫力に負けて、あまり印象に残ってないんだよなあ。スマン。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ →ポチっとクリックしていただけると大変ありがたいです。
にほんブログ村

|

« iPhone買っちゃった!その8・・・日本語入力ってさ | トップページ | ブログの効用、或いはおたくの幸せについて »

190 雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224195/47611051

この記事へのトラックバック一覧です: 【書評】COURRiER Japon ( クーリエ ジャポン ) 2010年 03月号:

« iPhone買っちゃった!その8・・・日本語入力ってさ | トップページ | ブログの効用、或いはおたくの幸せについて »