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2010年1月13日 (水)

【書評】アビシニアン 著者:古川日出男

アビシニアン読了◎。嘗て一緒に暮らした猫、アビシニアン種の猫と再び会うために、中学卒業と同時に少女は蒸発する。嘗て居たあの公園へ。そして・・・。

Ⅰ 2001年、文盲
Ⅱ 無文字
Ⅲ 猫は八つの河を渡る

ここ一週間ほどの書評の対象になった本には、実は隠されたある共通点、テーマがあったんですが。それは何かってーと。「薄い本」ってコトですね。UMEZZ HOUSEも300頁超ですが、文字は殆どないし。つまりさっと読めてさっと書ける本、ってことで。んで、年明けから、一日も欠かさずブログ更新してきて、我ながらすごいすごい、とか思ってたら昨日は力尽きてしまい、連続更新記録は途絶。悪いことは出来ないものです。これ、アビシニアン、見た目薄いんですけど、中身濃くってなぁ。完璧酔っ払ってしまいました。前に書いたとおり、古川日出男追っかけ読み開始、その2。

うすいけど、凄い。独特の濃密な世界。ホントに酔っ払います。凄くいい。この薄さで、このどっぷり浸る感じを醸せるなんて!ねえ。物語の持つ可能性、奥行き、広がり、迫力、にガツンと頭を殴られる一冊。

最近つくづく思うんですが、私の小説の評価の基準は、1.先が読めないこと、2.どっぷり浸れること、この2点に尽きるみたい。単純っちゃ単純な判断基準ですな。だからミステリはイマイチ好きでなく(結局謎が解かれるというお約束があるので先が読めてしまう)、SFの方がいいんだよな。なるほど。

そんな私にとって、この本。かなりキました。いいです。いったい何の話なのか。いったいどうなるのか。いったい何をいいたいのか。全ては宙吊りのまま。しかし話はとてもリアルに進んでいく。この感じがね。その読む楽しみを奪わないためにも、これ以上の余分な情報は書けないなあ。取り敢えず読んでみなよ、色々調べたりせずに。としか言いようがないんだよな。ああもう。

そうですね、自分が今居る場所に対して疎外感を持っている方、違和感を持っている方、年頃の若い方、特にお奨めします。いいよ。

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