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2010年1月16日 (土)

【書評】貧乏入門 著者:小池龍之介

貧乏入門読了○。副題は「あるいは幸福になるお金の使い方」。仏教とは心の観察とコントロールのための体系である、という立場から独自の活動を行っている著者による、欲望から自由になるための方法論。

例によって”・・・”以下はワタシのメモ書きです。

第1章 持ち物を減らす
・持ち物が増えると、心の中が散らかる・・・持ち物にメモリを喰われる。
・捨てる技術・・・捨てやすいものから捨てる、お金があれば物を持つ必要はない
第2章 なぜお金を求めるのか?
・なぜ、いくら物があっても幸せになれないのか?・・・苦の減少が快「一切皆苦」。欲を満たすと快感が得られる、ただし一瞬だけ。そして更に強い刺激を求める。
・なぜ、お金を貯めたがるのか?・・・お金は自己防衛と安心のための道具。
・欲望のメカニズム・・・三毒。欲が実現する際、苦が減る分だけ快楽が。戯論。
・欲望に対する三つのスタンス・・・欲望のとおり実現する、別の欲望の刺激に置き換えて逃げる(瞋)、欲望を抑圧する(慢)。
第3章 ほんとうの幸福、まやかしの幸福
・不幸になるメカニズム ・・・無我の境地の真の意味。刺激に対し3つの自動的な反応パターン。我によるコントロールの余地なし。見の煩悩。
・幸福になるメカニズム・・・集中という精神統一。思い通りになっている。迷いがない(信の状態)。
・仏道的集中力の高め方・・・瞑想。集中の修行、自己観察の修行。
第4章 幸福になるお金の使い方
・不幸になるお金の使い方・・・ヴァーチャルなもの、刺激的なものへ。邪定。
・欲しいものではなく、必要なものを買う・・・衣食住と自分の再生産に関るもの。
・「必要リスト」と「欲望リスト」・・・優先順位と理由つき。
・私の豊かな貧乏暮らし パートⅡ・・・お金があろうとなかろうと変わらない自分。
・ケチることの害毒・・・ケチケチに伴う敗北感と怒り。
・さらに幸福になるお金の使い方・・・人のためにお金を使う。

前著「煩悩リセット稽古帖」がとても良い本だったので、すごく期待したのですが。うーん。悪い本ではないと思うが。今回の本は期待したほど面白くない。なんでかな?

思うにこれ、難しいテーマなのかなー。どうしてもちょっと自慢が入りますよね?或いは説教が。それがなんだか読むのを邪魔する。・・・抽象的な理論だけでは説得力がない。かと言って、実例を示すと自慢だと言われる。難しいね。

もちろんそれは読む側の問題でもあるのかもしれないけど。そんなつもりはないのでしょうけど。でも邪魔をするんですよ。困ったな。

・・・うん。そうか、こういうことだ。前著にあった、心理学と仏教の類似性、用語の翻訳に伴う悦び。一般的な傾向として人間が持っているその業に対する、ある種の優しい眼差し。そこから生まれるユーモラスな感じ。そういう、遊びとか余裕がないんですよ。分かった人が分かってない人に説教する本になっちゃってるよね?うーん。これ、随煩悩で言うところの”驕”?それとも”害”?・・・この世界、奥が深いです。

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