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2009年12月 2日 (水)

【書評】言語を生みだす本能(上) 著者:スティーブン・ピンカー

言語を生みだす本能(上)読了○。このブログでも取り上げた「思考する言語」の著者であり、気鋭の進化心理学者であるスティーブン・ピンカーの書いた本。人間が如何に言語を獲得し運用しているかについて、最新の研究成果を紹介する。

出版は1995年。そーか、最新の、って言ってももう10年以上前の本なのね。もしかすると、ちょっと古くなってるかも。ってくらい、意外とこの分野は急速に進歩、或いは進化、或いは展開している気がする。因みに思考する言語の日本語訳は2009年。内容的には被る部分も多い。先に最新作を読んでしまったわけで、そういう意味で喰い足りないって感じて◎でなく○になった。こっちを先に読んでたら◎つけたでしょうね。内容的にはとても面白く興味深い話題が詰まっています。それはオマエの”趣味”の領域だろ、ってツッコミはありですけど。

Ⅰ 言語を獲得する本能-言語本能
Ⅱ おしゃべり-人のあるところ、必ず複雑な文法あり
Ⅲ 思考の言葉-心的言語
Ⅳ 言語の仕組み-生得のスーパールール
Ⅴ 言葉、言葉、言葉
Ⅵ サウンド・オブ・サイレンス
Ⅶ トーキングヘッズ-文を理解する心的プログラム

この人の文章は”面白く”かつ”わかりやすい”。身近で豊富な比喩、随所で炸裂するギャグ、対立する意見をおちょくることで自分の立ち位置をはっきりさせるテクニック。こういう言い方はアレですが、いかにも大衆受けしそうな。でも、わかりやすい、ってのを莫迦にしちゃダメだ。わかりやすいのはとっても大事。今回読んでて特にそう思った。

上巻では、その独特の”ピンカー節(ぶし)”で、チョムスキーの生成文法をわかりやすく解説しています。ほんとにわかりやすいぞ。生成文法の本って、ツマンナイのが多いんだよ。読んでて飽きちゃう。読む気をなくしちゃう。それがピンカーにかかると途端に面白い講談に変身して、最後まで読めてしまうとゆーか。すごい能力だ・・・。

ってわけで、”言葉”に興味のあるかた、読んでみて損はありません。一読をお奨めします。

下巻の感想はこちら

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