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2009年12月30日 (水)

iPhone買っちゃった!その2・・・【アプリレビュー】Sleep Cycle

iPhone買っちゃった その2、です。気がつけば今日も全然、本、読んでませんがな。いかんなあ。いかん。iPhoneいじって冬休み全部潰した、なんてコトになるのだろーか。それは、どーよ?47歳二児の父としては。社会人としては。いいおとなとしては。なあ。

ってな悩みは、さて置き、好評につきiPhone買っちゃった、のその2です。ええっと、何が”好評”かというとですね、このブログ、基本、書評ブログなわけですよ。だから、最近出版された売れてる本だと訪問者が増え、古いマイナーな本だと殆ど見て貰えない、ってのはなんとなくは知ってましたよ。なんだよ、結局流行のネタ次第なのかよ、ってちょっとムッてたんですけどね。”iPhone”の集客力はそれらとはレベルが違う。”本”と”iPhone”。”i”があるかないかだけの差じゃないですか。もっと”本”で訪問者が増えてもいいのに。あ、そうか、”愛”は大事だってことですね?・・・ごめん。

ってことで、その2です。

昨日の夜、iPhoneと添い寝しました。いやフェチじゃなく。Sleep Cycleというアプリを使ってみたのでした。このアプリをiPhoneに入れて、枕の横に置いて寝ると、ベッドの振動がiPhoneに記録されます。人間の睡眠に、レム睡眠とノンレム睡眠があるのはご存知だと思います。ノンレム睡眠は深い眠りで、体は動かない。レム睡眠は浅い眠りで、寝返りを打ったりする。記録された振動からそれを推定して、睡眠のリズムをグラフにしてくれるんです。これ、いい。iPhoneにしか出来ない(マックには出来ない)技です。こんな感じ。
Sleep Went to bed / woke up: 1:27 / 6:47
Total time: 5h 20m

一般にレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルは1時間30分程度って言われてますが、ワシの場合1時間45分程度なんだと思うんだよね。2サイクル3時間30分、3サイクル5時間15分、4サイクルで7時間。

こういうのが欲しかったんですわ。睡眠にはちょっとうるさいんです、ワタシは。
ってそれはどおでもいいんですけれども。

さーてこれから毎日記録を取るぞ。これやれただけでもiPhone買った甲斐ってものがありました。うん。ってことで。

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【レビュー】ムトゥ 踊るマハラジャ

ムトゥ 踊るマハラジャを観た○。インド製ミュージカル。主人公のムトゥは大地主の旦那様ラージャと大奥様(旦那様の母親)の両方から信頼され、御者兼筆頭使用人とも言うべき存在。口が達者で機転が利いて、その上拳法の達人で、みんなの人気者。大奥様の兄(旦那様の伯父)は、自分の娘をムトゥの旦那様と結婚させるべく屋敷に送り込む。財産目当てだ。しかし、旦那様にはまだ結婚する気はない。ある日、芝居好きの旦那様とムトゥは旅の一座の芝居を観に行き、ひょんなことからムトゥは舞台に上がって主役女優とやりあうことに。旦那様はその女優に一目惚れ。大奥様に「結婚してもいい」と伝えるが・・・。

この一秒-極限を超えた十人の物語の、「踊り続けたマハラジャ」の章に出てきたんですわ。これはもう観るしかないって思って速攻で買って、早速観たわけです。うん、確かに面白い。2時間40分という長さを感じさせない映画です。

恋あり歌ありアクションあり。笑いあり涙あり(いかにもインドな)人生哲学あり。美女を巡る三角関係、財産乗っ取りの陰謀、秘められた過去、いろんな要素が入っていて、しかもそれがとっても効果的に相乗効果を生むような構造になっています。確かに、観て損はありません。

ドラマの作り方の参考になるな。問題を解決しようとしないで、もっと大きな問題を持ってくる、みたいな。んでもってその一番大きな問題にはちゃんと伏線を張っておく。なるほど。いやそんな簡単なものではありませんが、勉強になる。うん。

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iPhone買っちゃった!

表題のとおり。iPhone買っちゃった。先日のマックピープル1月号に煽られた形です。やはりタダほど高いものはなかったのであった。

んで、昨日は午後いっぱいずーっとこれで遊んでました。おかげで本を読む時間がなくてな。メインフィールドにしている”ブロガーの本棚”の順位がランク外になってしまった。とほほ。あちら立てればこちら立たず。貴重な上にも貴重な限りある資源”時間”というものを、どう割り振っていくのか。今後の研究と決断が俟たれるところです。って他人事みたいに。

で、ですね。iPhone触っての第一印象。

1.スクリーンパネルのタッチキーボード入力は意外とストレスが少ない。あの画面サイズに大人の指だと、ミスタッチやら一本指ストレスやらで、実用上は使い物にならないのではないか、と踏んでいたんだが、そんなことないです。意外なほどサクサク入力出来ます。使いはじめなんで、触っているだけで嬉しい、ってことを差っ引いても、また、ワタシが(年齢的に)親指族でない、ってことを考慮に入れても、これは結構いいです。

2.同様に、WEBでPC用のサイトを見るのに、あの小さい画面では見づらいだろう、と思っていたのですが、これも慣れればさほど苦にはならない。ピンチイン・アウトとか画面のスクロールとかが結構スムーズなので、そこそこ快適に使い倒せます。

と、この二つは嬉しい誤算。ところが、個別のアプリやサイトとの関係では、嬉しくない誤算もあって、

3.楽天証券のiSpeed for iPhoneがどうしようもないオパカ。使い物にならん。登録銘柄の株価をを一覧で確認、必要に応じてそれをチャートで見る、っていう、携帯用のiSpeedでは当たり前に出来ていることが出来ない。つぎはぎだらけのきわめてわかりづらく使いづらい仕様になってます。くっそー。だまされた。iSpeed for iPhoneって言うからには、携帯用のiSpeedと同様の機能を持っていると思うではないですか。そう思うから、やっとdocomoに見切りを付けてiPhone買ったのに。ぐっすん。

4.オリックス証券の、携帯用に作られたサイトにつなぐことが出来ない。これもあたり前っちゃ当たり前なんですけど。オリックス証券はiPhone用のサイトを持っていないので、PC用のサイトで見るしかない。2.でそこそこ快適にとか言っといてアレですけど、携帯用に特化したサイトで操作するのと比べるとやはり操作性は落ちるな。慣れもあるんだろうけど。

ネットで調べてもiPhoneで株の取引を積極的に支援しているようなのはSBI証券くらい?結構ポピュラーなデバイスになりつつあると思うんだが、まだまだ一部マニアのもの、なんですかね?或いは、株の取引をやる層とiPhoneのユーザー層が被らない、ってことですかね?ううむ。いずれにせよ初手から結構困ったことになった。docomoの解約を延ばすか・・・。それも無駄な気がするけどなあ。

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2009年12月27日 (日)

【書評】くちなわ坂 著者:東郷隆

くちなわ坂読了○。とげ抜き万吉捕物控シリーズ第3作。幕末の江戸を舞台とする芝神明町の万吉親分の活躍を描く。”はいだしの金太”と呼ばれる老人が殺された。品川の小強請の達人として知られた鼻つまみ者の意外な過去とは「くちなわ坂」。幕府の新式軍の洋式調練は江戸っ子には評判が悪い。調練指図役の中根六兵衛は一計を案じたが、それが思わぬ波紋を呼び「野ざらしの差物」。幕末の江戸でうさぎの飼育が投機として大いに流行ったという。旗本土井利与は御猫稲荷の霊験で「うさぎと猫」。慶応元年、押借強盗の青木党は捕縛された。6万両はあると言われる隠し金を見つけるためにお上は「茨木の腕」。中篇4篇を収める。

ミステリ、或いは小説としての面白さ、って意味ではあんまりお奨めしません。想像ですが、これ、幕末から明治にかけての記録文書を解読してネタにしてますよね。実際にあった事件、実際に存在した人物。そういう元ネタがあり、それを補い、膨らませて一篇に仕上げる、みたいな。だからプロット自体はちょっと物足りないんですな。

じゃなんで読むのかってーと、江戸時代の習俗とか社会の仕組み、しきたりとかがリアルに書かれている、そこが面白い。目明し、御用聞きの社会的な身分、幕府との関係、とかがちゃんと調べられた上で書かれている。食べ物、移動の方法、住まい、職業とかもね。この第3作では、加えて幕末の江戸市中の騒然とした感じが背景に描かれていて、そこもとても興味深いですね。抽象的な時代劇、抽象的な江戸時代、でなく、慶応XX年の江戸市中という切り取り方。

こういう、庶民の生活に注目しつつ、歴史上の事件が背景として見え隠れするつくりの時代物って、割と最近(ここ10年くらい?)の傾向かな?

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2009年12月26日 (土)

【書評】13 著者:古川日出男

13(JUSAN)読了○。”一九六八年に東京の北多摩に生まれた橋本響一は、二十六歳のときに神を映像に収めることに成功した。”という印象的な一文から物語がスタートする。

主人公の橋本響一は片目だけ色弱という特異体質であるがゆえに、色覚と知能が異常に発達した。が、自らの天才を内に封じ平凡な中学生活を送っている。アフリカで類人猿を研究している叔父の関口が、森の狩猟採集民であるジョ族から預かった少年ウライネ。白人の霊力を身に着けるために、部族を代表して派遣されたのだ。ウライネは響一と一緒に日本の公立学校に通い、一ヵ月半の滞在を終え、故郷であるアフリカはザイールのムンドゥの森へと帰っていった。中学三年の進路指導で響一は高校には進学しないと宣言した。卒業後、ウライネのいるザイールへ行くのだと。

二部構成になってて、第一部が「13」、第二部が「すべての網膜の終わり」、というタイトルです。最初、第一部を村上春樹っぽいなー、って思いながら読んでました。んで、第二部に入ると今度は村上龍っぽいっですね。

面白いです。色彩、言語、アフリカ、キリスト教、サル学、農耕民と狩猟採集民、内戦、いろんな要素がぎっちりと詰め込まれていて、話がどうなっていくんだか、予想がつかない。構成上の工夫、書かずに済ますテクニック、等々も含めて読ませるなー、って感じ。テーマの扱いがそもそも物凄くひねってあると思う。ネタバレになるといかんのでここでは書きませんが。

出版は1998年ですから、もう10年ちょっとまえの作品なんですね。そうかあ。ワシが探索的な読書をサボっていた失われた*十年(この件については今度書きたいと思います、はい)の間にこういう人がデビューしてたんだなー。遅まきながらフォローして読んでいこうと思う。

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2009年12月23日 (水)

【書評】ハリガネムシ 著者:吉村萬壱

ハリガネムシ読了○。高校の倫理社会の教師”慎一”、25歳。アパートに住み、銭湯に通い、喫茶店で日記を書く、・・・「みなさん、大変でんな」。半年前に知り合った風俗嬢”サチコ”からの電話がきっかけとなり・・・。

読んでる最中はうわー気持ちわるっ、って思って眉間に皺寄せてました。暴力と倦怠、破壊と自棄がいっぱい詰まった小説です。好き嫌いで言うとあんまり好きではない。読みながら、なんでこれ読むかなあ、って自分で不思議だったんですが。理由その1、薄いんですぐ読めて、書評書きやすいかな、と。うーむ。我ながらセコッ。本末が転倒していますな。理由その2、クチュクチュバーンが良くも悪くも物凄かったので、同じ著者ってことで。理由その3、なんとなく。まあこういうのは縁ですから。

で、どうなんでしょう。好き嫌いで言うとあんまり好きではない、んですけど、また、面白いかどうかでいうと、そんなに面白くはない、んですけど、でも、この”感じ”はなんとなくわかる。これが書かれなければならなかった”感じ”。ああ気持ちわるっ。

なかったことにしたいけど、なかったことにはならない。それを意識する。そういうものですね。そこで、それはまあ、諦めて、この”感じ”をしばらく観察することにする。ってトコから”暴力”とか”破壊”について、つらつら考えが及ぶ。

小説としてはぜんぜん違いますけど、ペルディード・ストリート・ステーションの情け容赦のない感じ、運命の、人間に対する、あの感じは、実は”暴力”とか”破壊”に近いんじゃないか。面白いと思うのは、その有無を言わせぬトコが、世界としてある場合と、登場人物の中にある場合で、意味がまったく異なるんだ、ってこと。そしてあの小説はそれを意識して書いてたんだな。なるほど。ヤガレクの罪と罰が通奏低音として流れているのがその証拠。って、これじゃペルディード・ストリート・ステーションの書評になってまんな。

いや実を言うとですね、ワタシ的に今年度ベスト1であるにもかかわらず、ペルディード・ストリート・ステーションの記事は、すげえオミソにされてるんです。生ログで見ると殆ど読まれてないのがわかる。なんで?なんかくやしい。ってことで、ちょっと抵抗して宣伝。

話は戻って、ハリガネムシ。読んでる最中、読んだあと、どちらも気分はよろしくありません。でも読まないのもちょっともったいない。覚悟して読みましょう。

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2009年12月21日 (月)

【書評】吉本隆明 自著を語る 著者:吉本隆明、渋谷陽一

吉本隆明 自著を語る読了○。出版はRockin’on。ってことで、渋谷陽一による、吉本隆明へのインタビュー。初出を見ると、Rockin’onで出している雑誌「SIGHT」に連載してたんだね。今も連載中?対談毎に吉本隆明の著書を一冊選び、その一冊について、渋谷陽一が訊き、吉本隆明が語る。

選ばれている本は次のとおり。概ね年代順になっていますね。
第一章 「固有時との対話」「転位のための十一編」
第二章 「マチウ書試論」
第三章 「高村光太郎」
第四章 「芸術的抵抗と挫折」
第五章 「擬制の終焉」
第六章 「言語にとって美とはなにか」
第七章 「共同幻想論」
第八章 「花田清輝との論争」
第九章 「心的現象論」

ワシが読んだことあるのは「言語にとって美とはなにか」と「共同幻想論」だけ。高校の頃だたしか。当時どこまでわかっていたのか・・・。甚だ心もとないな。ま、それを言えば今だってそうだが。

Rockin’onが出している渋谷陽一の対談を読むのはこれで2冊目だ。1冊目は「風の帰る場所」。宮崎駿では挑発して引き出していましたが、吉本隆明ではまとめ、掘り下げて引き出しているって感じ。渋谷陽一、すごいね。まとめ方がとても上手いので、難解な本がみごとに噛み砕かれていく。書かれた背景、動機、その後の展開も含めて。吉本隆明のガイド本としてはとってもいいかもしれない。なかなかないですよ。これ。

Wikiで調べると渋谷陽一は1951年生まれ、ワシの11コ上。そうだよな。その世代が吉本隆明の”直接の影響”を受けた世代なんだよね。読み込みがハンパないです。もう、参りましたってかんじ。

先日の13歳は二度あるかに引き続いての吉本隆明。そのときにも思ったが、高校生の頃読んだのとは印象が違う。確立した学者なんかでは全然なく、その時々に考えながら答えを出していく、その姿には高校の頃は気づかなかったなあ。

んで、昔の著作を今読んだらどう思うのかなあ、ってちょっと興味がある。心についてだったら「心的現象論」か。それとも言語についてだったら(ほんとはちょっと違うんだが)「言語にとって美とはなにか」か。或いは社会についてだったら「共同幻想論」か。うーん。こうしてみるとワシの興味って、高校生の頃から変わってないんだなー。なるほど。

さて、どう思うんでしょうねぇ。特に”心”、ピンカーと比べて古臭くってがっかりするか(道具の進歩がすごいからね)、今でも面白いと思うか。ちょっとどきどきしますね。読んでみようかなぁ。

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2009年12月20日 (日)

【書評】この一秒-極限を超えた十人の物語 著者:畠山直毅

この一秒読了◎。副題は”極限を超えた十人の物語”。この一秒。人生の中にある、ある日ある時ある場所での忘れえぬ瞬間。個性ある十人の人物に取材し、日常の臨界点とも言うべきその瞬間を切り取り、膨らませた、ノンフィクション・ノベル。

アメリカのタイム誌の特集”20世紀、最も影響力のあったアジアの20人”に選ばれたカラオケの発明者井上大佑は、甲子園でラムネを売る父を覚えている「浪速デン助ブルース」。深浦高校野球部監督工藤慶憲は93対0で迎えた5回裏、試合放棄を決意するが「93点目の奇跡」。名古屋刑務所看守の板津秀雄はその朝「看守と十三階段」。映画評論家江戸木純はシンガポールのリトル・インディア(インド人街)のビデオショップで一本のビデオテープを手渡され「踊り続けたマハラジャ」。元極道のボクサー大嶋宏成は独房の中で今まで感じたことのない恐怖に出会ったことが「独房のシャドウボクシング」。北海道の田舎から裸一貫で上京し、アルバイトの収入だけで新宿の居酒屋王まで上り詰めた男太田篤哉「新宿ナポレオン」。競艇のA級レーサー足立保孝は勝てないまま76回目の優勝戦を迎え「ひとりだけの竜神祭」。93歳の農学者遠山正瑛は、100年で中央アジアの砂漠を緑に変えるつもりだ「ゴビの魔法使い」。4点リードされての最終回、ツーアウト満塁で、大田原小6年の小林千紘は代打に指名され「平成・野球狂の詩」。1987年5月3日午後8時15分朝日新聞阪神支局「凶弾の残像」。10篇を収める。

面白いです。不揃いな人物選択、ルポのような小説のような曖昧な文体、一貫しているんだかしていないだか微妙なテーマ。普段だったらスルーするタイプの本なのですが、なんとなく引っ掛かって読んでみて、当たりでした。実は「ゴビの魔法使い」では不覚にも泣いてしまいました。いやお恥ずかしい。

ええ本です。一読をお奨めします。

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【書評】言語を生みだす本能 著者:スティーブン・ピンカー

言語を生みだす本能(下)読了◎。上巻の感想はこちら。気鋭の進化心理学者であるスティーブン・ピンカーの書いた本。人間が如何に言語を獲得し運用しているかについて、最新の(つーてももう出版から10年くらい経っちゃいましたが)研究成果を紹介し、啓蒙する。言語について、進化について、本能についての、俗説、迷信、偏見を取り上げ、矛盾点を指摘し、おちょくり、ばっさり切って捨てる。当たるを幸いちぎっては投げちぎっては投げ、向かうところ敵なし、そのさまあたかも無人の荒野を行くが如し!強え。

下巻のメイントピックスはこんな感じ。
Ⅷ バベルの塔-言語の系図
Ⅸ しゃべりながら生まれた赤ちゃん、天国を語る-母語を習得するプロセス
Ⅹ 言語器官と文法遺伝子-脳の中にさぐる
ⅩⅠ ビッグバン-言語本能の進化
ⅩⅡ 言語指南役たち-規範的ルールの誤り
ⅩⅢ 心の構図

上巻の感想でも書きましたが、思考する言語とかなり内容的に被ります。どっちもホントの学術書というよりは大衆向けの啓蒙書だしね。比べると、「思考する言語」は読者を飽きさせないスパイスとしてギャグを多用していましたが、「言語を生み出す本能」のスパイスは講談?ってのは半分冗談ですが。でも俗説を名指しで論破していく身のこなしの鮮やかさは、啓蒙本としての効果を狙った意図的な演出でしょうな。かっこいい。

んで、個人的に面白かったのは”ⅩⅢ 心の構図”の章。他の章が”言語を生み出す本能”という考え方を支える証拠について語っているのに対し、この章は”言語を生み出す本能”という考え方の持つ意味について語っていますね。政治的な影響を含めた、社会科学の歴史を踏まえての。

この章で言及されているある種の”微妙な”感じ、革新と反動の、左派と右派の、自由と束縛の、対立。これがなんとも”なつかしい”ってゆーか。滑稽ってゆーか。でもいまだに自分の中でこの件に関して身構えてしまう感じは確かにあるんですよね。そこんトコが面白い。そして、そこんトコをきれいに整理して、誤解を解きつつ、立場を明確にしていく姿勢が素晴らしい。うん。ⅩⅢ章だけでも読む価値あるかも。

以下、メモ書き。
相対主義=社会科学標準モデル(SSSM)という幻想。対義語は生物学的決定論。
1.人間の行動は記号と価値で構成される自立システムである文化によって決定される。文化相互の差異は恣意的、かつ無限。
2.学習は知識のあらゆる領域に通用する汎用プロセスである。子供は教化、報酬と懲罰、およびロールモデルを通じて自らの文化を学習する。
人類学者マーガレット・ミード。心理学者ジョン・ワトソン(あの、タブラ・ラサ発言)。

遺伝と環境(氏と育ち、生得と後天獲得、生物学と文化)という二元論の本質的貧しさ。そこに”心”を持ち込め。
                        環境
                         ↓(インプットを提供)
遺伝-(形成する)→学習メカニズムを含む生得の心的メカニズム-(決定する)→行動
                        ↓↑(発達させる/アクセスする)
                        技能・知識・価値観

総合的惹起モデルは心理学と人類学を神経科学や進化論的生物学と一体化する。これが進化論的心理学と呼ばれる。

普遍文法の拡張、普遍人(ユニバーサルピープル)byブラウン。

類似性は外界にあるのではなく見る者の心のうちに存在する。刺激を主観的に幅を持たせて受け取る能力。

推定。人間の心にはどんなモジュールがあるか。
1.力学的直観
2.生物学的直観
3.数
4.広いテリトリーについての心的地図
5.住処の選択
6.危険
7.食べ物
8.汚染
9.満足のいく状態であるか否かの点検
10.心理学的直観
11.心的住所録
12.自像
13.正義
14.親族関係
15.配偶関係
このリストの、心理学の単元との不一致、神経科学の単元との一致。

二つの主張の混同。
「人間同士の差異は生得である」と「すべての人間に共通するものは生得である」。

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2009年12月17日 (木)

【書評】ペルディード・ストリート・ステーション 著者:チャイナ・ミエヴィル

ペルディード・ストリート・ステーション読了◎。舞台は異世界、バス=ラグ。人間と共に、ケプリ(甲虫人間、体が女性で頭部が甲虫)や、ヴォジャノーイ(両生類人、水かきのある大きな手とカエルのような脚)や、カクタシー(サボテン人間)や、ワイルマン(短躯、蝙蝠の翼に太い腕、知能は犬よりはまし)、等々の異種族が交じり合って暮らす世界。エンジンや解析計算機が蒸気機関で駆動され、魔術学が理論的な裏づけを持って実用に供される世界。

異世界バス=ラグにおいて最大の勢力を誇る都市国家、ニュー・クロブゾン。その中心にはペルディード・ストリート・ステーションの高い塔がそびえ立つ。科学者であるアイザック(人間)は恋人のリン(ケプリ)と一緒に暮らし、統一場理論の研究を続けている。そんなアイザックを、ガルーダ(鳥人間)のヤガレクが訪れる。ヤガレクの羽は根元から切り取られていた。彼の望みは再び空を飛べるようになること。ヤガレクの依頼を受けて、アイザックは”飛行”の研究を始め、様々な”飛ぶ生き物”を収集する。その中のひとつ、闇の仲買人から手に入れた謎の幼虫は、幻覚ドラッグ”ドリームシット”を食べ、驚くべき速さで成長し、巨大な繭を作った。そして繭を切り裂いて出て来たのは、知的生物の精神活動を貪欲に食べ尽くす、スクレイ・モスだった。幼虫を羽化させたことで、アイザックは、政府と暗黒街の黒幕の両方から追われる立場となってしまった・・・。

二段組651頁(本文)の分厚い本で、迫力十分。これでもか、ってくらいしつこく、この世界が描写されてて、あたま、くらくらします。いやー、面白い。久しぶりに小説世界にどっぷり浸かる感じを堪能しました。いい。今年のベスト1かも。(ミレニアムよりも?そうだ。そのとおりだ。やっぱオレはミステリよりSFの方が好きだ。)

何がすごいってね。現実以上に現実的なんです。ちゃんとハラハラドキドキする。続きを読みたくて堪らなくなる。にもかかわらず、物語だからっていう甘えがない。甘さがない。予定調和な安心感がない。とても痛い。とても酷い。とても悲しい。こんだけ非現実的なのに。こんだけぶっ飛んでるのに。とてもリアル。読んでて、そこに居るのは生身の人間で、描かれているのは現実の断片なんだ、って強く思うんです。これ、すげー。

うーむ、すげえ。私の今までの読書体験にはあまりなかったタイプ。もっと読みたい。もっと浸かりたい。バス=ラグを舞台としたシリーズはあと2作出ていますが、邦訳はまだのようです。うう。焦れる。

誰にでもは、奨めらんないな。これ、読めない人は読めないと思う、きっと。ウチのヨメさんとかね。絶対、読めないだろーなー。ああー。でも奨めてしまう。奨めたい。うん。どうしても。ってわけで、一読をお奨めします。

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2009年12月13日 (日)

【書評】13歳は二度あるか-「現在を生きる自分」を考える 著者:吉本隆明

13歳は二度あるか読了○。副題は”「現在を生きる自分」を考える”。吉本隆明が中学生に向けて書いた本。自身が13歳のときに経験した敗戦の衝撃が、その後の原点であると語り、社会との距離の取り方について、また、個人ではどうすることもできない”時代”という巨大な運命について、それから宗教や国家や法律について、分かり易い言葉で綴る。

この人は、いろんなことに対して、結構立場を明快にする。曖昧にはしない。自分で考えて、こう思った、っていう、その意見を表に出すのに衒いがない感じがしますね。自分で考えてそう思ったんだ、文句あるか?っていう迫力がある。それも、わかっているようには、話さない。自分の体験を自分の体験として話す。こう考えたから、こうだ、というプロセスを含めて。ソコんとこが信用できるって思う。

個別の意見の一つ一つについては、必ずしも賛成できないものもあるし、ちょとどうか?ってのもある。でもある意味、それはあまり問題ではない。私はこのように考えて、このように結論を出しました、ってプロセスがはっきりしていれば。そして、異なる意見に到達する自由を皆が持っていることがわかっていれば。そのオープンな感じ、それがこの人の持ち味なんだと思っている。うん。13歳にまず”新聞を読もう、出来れば複数”ってアドバイス。「個人としての個人」「家族の一員としての個人」「社会的な個人」を分けて捉えられるようにしておくと、楽にやれるよ、ってアドバイス。とっても実務的だよね。オレなんてある部分精神年齢ちょうど13歳位なもんなんで、今更ながらなるほどね、って思っちゃう。

ホントはウチの子たちに読ませるのにどうかな、と思って試しに読んでみたんですが。ウチの子たちにはどうかな。わかるかなァ。この姿勢を読ませたいんだけどなァ。

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2009年12月12日 (土)

【書評】お金と幸福のおかしな関係 著者:マティアス・ビンズヴァンガー

お金と幸福のおかしな関係読了○。副題は「トレッドミルから降りてみませんか」。トレッドミルって、いわゆるランニングマシンですね。 モーターで回転するベルトの上を歩いたり走ったりする有酸素運動マシン。トレッドミルの上では、いくらでも速く走ることが出来るし、いくらでも速くベルトを回すことが出来る。しかし人はその場所から動くことは出来ない。当たり前の話だが。収入を増やしてもっと幸せになろうとする努力も、これとまったく同じことなのだ・・・。

著者はスイスの政治学博士で経済学の教授。第二次世界大戦後の西ヨーロッパの生活の変化を例に引き、また、各国で過去に行われた調査を取り上げ、経済学者らしく客観的な記述で、収入と幸福のおかしな関係について綿密に論証していく。これが第一部。

第二部では、平均収入が増加し続けているにもかかわらず、人々がそれによってより幸福になることを阻んでいる4つのトレッドミル効果について解説する。即ち、ステータス・トレッドミル、要求トレッドミル、マルチオプション・トレッドミル、時間節約トレッドミル。

そして第三部では、第一部、第二部の内容を踏まえ、どうすればより幸福な人生を送れるのか、10個の具体的な戦略をアドバイスする。

戦略その1-正しい池を選べ(ステータス・トレッドミル)
戦略その2-モノを増やす代わりに魅力的な社会生活を(マルチオプション・トレッドミル、要求トレッドミル)
戦略その3-ベストを求めるな(マルチオプション・トレッドミル)
戦略その4-家庭生活にストレスを与える生活スタイルを避けよ(時間節約トレッドミル)
戦略その5-空間と時間の柔軟な使い道を有効に活用しろ(時間節約トレッドミル)
戦略その6-効率、革新、競争力、改革を称揚するな(時間節約トレッドミル)
戦略その7-義務的な制限を導入しろ(時間節約トレッドミル、マルチオプション・トレッドミル、ステータス・トレッドミル)
戦略その8-ランキング・マニアと戦え!(ステータス・トレッドミル、要求トレッドミル)
戦略その9-国家による再分配を増やす代わりにトップサラリーを制限(ステータス・トレッドミル)
戦略その10-世の中を楽しむ術を学べ(すべてのトレッドミル)

すごく斬新で、目からウロコがぽろぽろ、って本ではない。むちゃくちゃ面白い!って本でもない。「お金で幸福は買えない?はいはいわかってますよ」っつってスルーしたくなる感じ、わかりますよ。私もそうだったんで。でも、自分で思ってるほど、このことはわかっていませんでした。うん。あなたも。たぶん。

スタンスが明快。狙いを絞っている。一般に、幸福を扱いだすと、話は果てしなくややこしく抽象的になりがちですね。この本ではそこをバッサリ割り切って、収入がどれほど人々の幸福に影響を与えるのか、またなぜ影響を与えるのか、ということだけに集中している、この経済学者らしい割り切りが奏功していると思います。ってわけで、結構いろいろ考えさせられる良書でしたよ。

一例を挙げると、友人や家族とのおしゃべりや食事をしているときに幸福を感じる、という調査結果は意外でもなんでもない。そのとおり。ワシもそう。でも、じゃあそれを大事にしているか、って改めて自分に訊いてみると大事にはしてなかったなって思い当たる。それを幸福と結びつけてすらいなかったっていうか。そしてそういう日々の幸福の積み重ねが、幸福な”人生”なんだ、っていうのはちょっと意表を衝かれる感じがしたな。It’s a Beautiful Day!そのことは知ってたはずなのに。すぐに忘れてしまう。困ったものだね。

アドバイスについても精神的な訓戒めいたもの(他人と比べるのはやめなさい、とか、高望みはやめなさい、とか)や道徳的な説教(もっと感謝の気持ちを、とか)に逃げず、あくまでも現実に対処するための戦略として提案されている。いいねえ。このスタンス。

ってわけで、一読をお奨めします。

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2009年12月10日 (木)

【書評】叡智の断片 著者:池澤夏樹

叡智の断片読了○。英題は「Fragments of Wisdom」。月刊PLAYBOYに連載された、あるテーマについての”引用”を、解説しながら紹介する、というコラムをまとめたもの。軽めの、でもスパイスの効いたエッセイ。テーマってゆーかお題は「政治家」であったり、「愛国心」だったり、「結婚」だったり、「アメリカ」だったり、「酒飲み」だったり、「戦争」だったり、「王様」だったり、「恋愛」だったり、「ジャズ」だったり。いろいろ。因みにすべての引用には英語の原文が注釈で付いていますから、英語の勉強にも(なる人には)なる。

ちょっと考えて”にやっ”てのが多い。おもしろいおもしろい。因みにこの本はウチのヨメさんが、珍しく、「面白いから読め」っつって廻してくれたもの。ヨメさんは電車の中で読んでて不覚にも爆笑してしまい、とてもとてもバツの悪い思いをしたそうです。みなさんも外で読む際には気をつけましょう。

「引用」だけで一冊の本になる、ってのがすごいな。んで、たしかにおもしろい「引用」はおもしろいんですよ。お題で一番ウけたのはなんといっても「結婚」。引用からの引用になりますけど例えばこんな感じ。

「本当の幸福がどんなものか、僕は結婚するまで知らなかった。知ったときにはもう手遅れだった」byマックス・カウフマン。とか、

「私たちの結婚生活が長く続いている理由をよく人に聞かれるんですよ。そう難しいことじゃない。週に二度はレストランで食事をするんです。ロマンチックな蝋燭の明かりで、気の利いた会話を楽しみながら、おいしいものを食べる。妻が行くのは火曜日で、私は金曜日です」byヘニー・ヤングマン。とか、

「男とチンパンジーはどこが違う?一方は毛深くて、臭くて、いつもお尻を掻いているでしょ?そうでない方がチンパンジー」とか。あはあはあは。ね?なかなかイイでしょ?

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2009年12月 9日 (水)

【書評】分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか 著者:三中信宏

分類思考の世界読了◎。副題は「なぜヒトは万物を「種」に分けるのか」。著者は地球上の生物をその系統樹に従って体系化する学問である”生物系統学”の専門家。本書ではタテ思考である”系統樹思考”と対を成す、”分類思考”というヨコ思考をとりあげ、「分類」とは何か、「種」とは何か、について、自然科学史を辿りつつ様々なトピックスにスポットライトを当てる。

内容的には、結構専門的な概念や用語が飛び交い、ハードな議論を含んでいるのですが、余裕とゆーかユーモアとゆーかおふざけとゆーか遊び心とゆーか、が全体を覆っていて、独特のノリで読ませます。それは目次を見てもわかりますね。

プロローグ 生まれしものは滅びゆく
第1章 「種」に交わればキリがない
第2章 「種」よ、人の望みの喜びよ
第3章 老弧幽霊非怪物、清風明月是真怪
第4章 真なるものはつねに秘匿されている
第5章 いたるところリヴァイアサンあり
第6章 プリンキピア・タクソノミカ
インテルメッツォ 実在是表象、表象是実在
第7章 一度目は喜劇、二度目は茶番
第8章 つながるつながるつながるなかで
第9章 ナボコフの”ブルース”
第10章 目覚めよ、すべての花よ
第11章 時空ワームの断片として
第12章 「種」よ、安らかに眠りたまえ
エピローグ 滅びしものはよみがえる

ね?いい感じでしょ?目次見ただけで、んん?なんだか面白そーだなー、読んでみようかなーって気になりますね。実際、面白いです。「分類」を巡る古今東西のいろんなエピソードがいろんな角度から語られる。んでもって科学史を勉強しよう、って気になる。今まで当たり前のことと思っていたいろんなことについて、疑おうって気になる。

心理的本質主義がプラトン以来の伝統であるという指摘は目からウロコだった。んで、それを踏まえて認知心理学の観点から語られているのが、シンクロニシティな感じで面白かったよ。個人的にね。ヒトの心はそもそもカテゴライズする傾向を持つ、認知のしくみがそうなってる、ってのはピンカーにもしばしば登場するし、アンドロイドの脳 人工知能ロボット"ルーシー"を誕生させるまでの簡単な20のステップにも出てきたし。いつもと逆のルートを辿って、おなじみのトコに着いたんでびっくりっていいますか。

当然、この人の前著、「系統樹思考の世界」も、読んで見ずばなるまいな。楽しみー。

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2009年12月 6日 (日)

【書評】Mac People 1月号

Mac People1月号読了○。12月号に引き続き、1月号もレビュープラスさんから献本していただきました。う、う、う、うれしい。助かります。

さて1月号は。

[巻頭特集]素材200点超!!宛名作成ソフトも無料!!年賀状安心パック
[特集1]27インチiMac、9万円台MacBook、サーバーモデルのMac mini・・・・新機種はコレを買う!!
[特集2]ムービー付きで音も速度もバッチリわかる プリンター最新モデル購入指南
[特集3]定型作業を完全自動化 オートメーターで楽々作業
[特集4]マックでしかできない超便利な使い方 MacXiPhone極上連携
[特別付録DVD-ROM]フリーソフトで作成もカンタン 年賀状素材200点超!!
               速さと駆動音をくまなくチェック 動画で見る最新プリンター

そうですね、1月号のメインテーマは、季節柄、年賀状なんですな。我が家の場合、浮世の義理ってヤツで、年賀状はアウトソーシングすることになっているもので、折角の年賀状素材も最新プリンター情報も宝の持ち腐れになってしまふ。ちょっともったいない。

年賀状と言えば、「プリントごっこ」の発売中止が2008年。売上のピークが94年3月期の153億、対して08年3月期は僅か数億まで落ちてたってハナシなんで、僅か十数年で市場が数十分の一に縮小したわけですね。94年と言えば、Windows95の発売の前年ってあたりが分かり易いっちゃー分かり易い。あの辺りからみーんなプリンターで出力するようになっていったのでしょうねえ。でも今振り返るとあのころのプリンタもソフトも使いにくいものが多かったよねー。因みにウチは基本ずーっとMacなんで、Win95で浮かれたりはしなかったな。てゆーかあの頃の前後数年はMac受難の時代でしたなあ。

それが今やこの不況にも拘らずApple社は過去最高益を達成、ってんだから世の中変われば変わるもの。どーすか、お宅にもMac、一台?ってわけで
[特集1]27インチiMac、9万円台MacBook、サーバーモデルのMac mini・・・・新機種はコレを買う!!
新機種、出たばっかりだからねー。うーん。やっぱレビューのためにしっかり読み込むじゃないですか。そうすると、むらむらと欲しくなるよなー。ウチのMacいい加減古いからなー。そろそろもう一台・・・。ああー誘惑がぁ。そうそうPCは買い換えだけど、Macは買い増しになるんだよな。ウチではOS9がいまだに現役で働いてます。

誘惑って意味では
[特集4]マックでしかできない超便利な使い方 MacXiPhone極上連携
もなかなかキます。乗り換えの料金比較、新機能紹介、TIPS紹介、アプリの紹介。これでもか、ってほど背中押す押す。ってかもう決めた。ずーっと迷ってたんだがiPhoneに乗り換えることにする。1月になればdocomoの一年縛りが解けるので、速攻でiPhoneにすることにします。おお。楽しみー。

ってわけで、献本は非常にありがたいのだが、結果として物欲に火がついて、出費色々増えそうだ・・・。タダほど怖いものはない、ね?しまった。

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【レシピ】超簡単!うまい!ビスケット

超簡単な、ビスケットのレシピです。ワシ、小麦粉系のデザートはあんまり好きじゃなかったんですよ。クッキーとかサブレとか、なんかこう歯とのどに詰まりそうな感じがヤだ、ってゆーか。でも、このビスケットはうまい。食べだすと止まらなくなって、翌朝腹が張って気持ち悪い、ってトコまでいってしまうほど。気をつけましょう。

んでもってすげー簡単なんです。どれくらい簡単かというと。朝メシ喰ってたらヨメさんが小麦粉でなんかやってんですよ。「それ何?」「ビスケット」「へー」という夫婦の会話があり、朝メシを喰い終わるくらいがちょうど生地を切るトコで、シャワーを浴びて出てきたら焼いてる最中で、出掛けるときには焼きあがってて、2-3個つまみ食いできてしまった、ってくらい。あ。・・・説明になってないですか?

記事を書いた後で、写真が欲しいな、と思い、今日作ってもらってケータイで写真を撮った。初の、写真入レシピです。写真の質がイマイチなのは御愛嬌。てゆーか、作るの早っ。雑っ。どんどん先に進んでいくんですぅ。・・・それでもうまい、ってことで。

<つくりかた>
材料:
A(薄力粉220g、ベーキングパウダー小匙3、グラニュー糖30g、粗塩小匙1/4)、
食塩不使用バター100g、
B(卵1個、サワークリーム40g、牛乳小匙1)
チョコチップ適当、その他なんでも適当(今回はチーズ&ふかしジャガイモ&コーン)

1.バターを大きなボウルに入れ、やわらかくしておく。後で指で崩すからね。Nec_0173

2.Bを小さなボウル(てゆーかお椀)に入れ、よく混ぜ合わせておく。Nec_0179

3.Aを1の大きなボウル(バターの塊が入れてあるやつね)に入れる。秤の上にボウルを載せたまま、量りながらどんどん足してく。こうすれば洗い物が増えないんだそうで。なるほど。

Nec_0175

4.3を、指先でバターの塊を崩すようにする。全体がサラサラになるまで。
Nec_0188

5.4に2を加え、こねる。生地がまとまってきたら具の種類に応じて生地を分け(今回は2種類)、具を入れ、こねる。
Nec_0191 Nec_0199

6.打ち粉をした台の上に生地を載せ、練っていく。麺棒で伸ばして折り返して、を2-3回。

Nec_0222

7.麺棒で厚さ1-2cmに伸ばし、適当に切る。

Nec_0207

8.オーブンシートを敷いた天板に間隔を空けて並べる。

9.180℃のオーブンで25分焼く。

今回はNec_0226具が2種類だったので、先にチョコ入りを焼き、焼きあがるのを待つ間にジャガ&チーズ&コーン入りを伸ばして切って、ってやってた。合理的だ。

Nec_0231

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2009年12月 5日 (土)

【書評】ザ・パニック 1907年金融恐慌の真相 著者:ロバート・F・ブルナー、ショーン・D・カー

ザ・パニック読了○。副題は「1907年金融恐慌の真相」。2007年のサブプライム危機から遡ることちょうど100年、1907年秋、取り付け騒ぎに騒然とするウォール街を救ったのはJ・ピアポント・モルガンだった・・・。ニューヨークの名門、ニッカーボッカー信託会社の社長チャールズ・T・バーニーの自殺の描写から幕があがる。

ニューディール政策で有名な1929年の、でなく、1907年の金融恐慌、ってトコがミソ。グリーンスパンの「100年に一度の大津波」ってのはもしかしてこの1907年の金融恐慌を念頭に置いての台詞なんですね?なるほど。

丹念に資料をあたり、前後数年の経済統計を示して、1907年の金融恐慌が起こるに至った歴史的・社会的な背景を説明する。そして、いかにしてひとつのひとつの金融機関への取り付け騒ぎが別の金融機関へ飛び火し、金融システム全体を揺るがす事態へと発展していったのか、核心の数日間の動きを克明に追っていく。さらにそれらを踏まえて、100年後の出来事であるサブプライム危機について考察する。

数年、数日間、100年後。3つの時間軸なわけです。目の付け所がいいって思うよね。ところが、これほどの素材を扱った本にしては意外なほど地味です。いかにも学者の書いた本って感じで、出典を明記し、経済統計を引用し、事実のみを記し、憶測や想像や感情は一切交えない。うーん。それはそれで立派だとは思いますが、ちょーっともったいないなー、って思っちゃう。中心部分である核心の数日間の記述に関しては、小説家との共著にしてドラマ仕立てにしたりとか、そーゆー工夫をしたらもっとこう、一般受けする本になったような気がするが。ってのは不謹慎ですかねえ?

パーフェクトストームの7つの要素。2007年。
1.急速な経済成長・・・新興国の急成長、米国資本市場飽和で低金利、投機の発生
2.複雑性・・・証券イノベーション、複雑性の増大による非対称性の拡大
3.不十分な資本バッファー・・・自己資本ルールの一時的停止(2004)、レバレッジ
4.危機を煽るリーダー・・・FRB、FNMA、FHLMC、銀行、投資銀行、SEC
5.実体経済の危機・・・住宅価格の下落、ABX・HEインデックス
6.市場心理の変化・・・リスクプレミアムの急上昇、TEDスプレッド
7.集団行動の効果・・・流動性の注入、透明性を高める、信頼を取り戻す

ついでだが、訳者あとがきが面白かった。本書から推測できる予測として”世界銀行の設立”と”新しい主力産業の誕生”が挙げられている。それ自体には意外性はないかもしれないが、1907年との対比で見ると、確かに説得力があるって思う。ってことは、さて・・・。

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2009年12月 2日 (水)

【書評】言語を生みだす本能(上) 著者:スティーブン・ピンカー

言語を生みだす本能(上)読了○。このブログでも取り上げた「思考する言語」の著者であり、気鋭の進化心理学者であるスティーブン・ピンカーの書いた本。人間が如何に言語を獲得し運用しているかについて、最新の研究成果を紹介する。

出版は1995年。そーか、最新の、って言ってももう10年以上前の本なのね。もしかすると、ちょっと古くなってるかも。ってくらい、意外とこの分野は急速に進歩、或いは進化、或いは展開している気がする。因みに思考する言語の日本語訳は2009年。内容的には被る部分も多い。先に最新作を読んでしまったわけで、そういう意味で喰い足りないって感じて◎でなく○になった。こっちを先に読んでたら◎つけたでしょうね。内容的にはとても面白く興味深い話題が詰まっています。それはオマエの”趣味”の領域だろ、ってツッコミはありですけど。

Ⅰ 言語を獲得する本能-言語本能
Ⅱ おしゃべり-人のあるところ、必ず複雑な文法あり
Ⅲ 思考の言葉-心的言語
Ⅳ 言語の仕組み-生得のスーパールール
Ⅴ 言葉、言葉、言葉
Ⅵ サウンド・オブ・サイレンス
Ⅶ トーキングヘッズ-文を理解する心的プログラム

この人の文章は”面白く”かつ”わかりやすい”。身近で豊富な比喩、随所で炸裂するギャグ、対立する意見をおちょくることで自分の立ち位置をはっきりさせるテクニック。こういう言い方はアレですが、いかにも大衆受けしそうな。でも、わかりやすい、ってのを莫迦にしちゃダメだ。わかりやすいのはとっても大事。今回読んでて特にそう思った。

上巻では、その独特の”ピンカー節(ぶし)”で、チョムスキーの生成文法をわかりやすく解説しています。ほんとにわかりやすいぞ。生成文法の本って、ツマンナイのが多いんだよ。読んでて飽きちゃう。読む気をなくしちゃう。それがピンカーにかかると途端に面白い講談に変身して、最後まで読めてしまうとゆーか。すごい能力だ・・・。

ってわけで、”言葉”に興味のあるかた、読んでみて損はありません。一読をお奨めします。

下巻の感想はこちら

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