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2009年11月 1日 (日)

【書評】オババコアック 著者:ベルナルド・アチャーガ

オババコアック読了○。スペイン、北部バスク地方の架空の村、オババを舞台とする連作短編「少年時代」(短編5編)。スペインの僻地カスティーヤ地方の寒村ビジャメディアーナ村での一年余りの滞在記「ビジャメディアーナに捧げる九つの言葉」(九つの断片からなる)。オババの言い伝えに、草むらで寝ると耳からトカゲが入って脳みそを食べられる、という。作家志望の青年とその友人はその謎を解こうと「最後の言葉を探して」(作中作品10篇を含む)。

最近改めて自分のマイナー志向を自覚しています(遅いって!)。それと出来合いの物語の型に飽き足らなくなって来てて、この二つが相俟って、マイナーで変なの、って基準で立ち読みして、なんとなく選んで読んでみたのがこれ、オババコアック、直訳するとオババの人とモノ。

こんな基準で選んで読んでおいてこういうのもなんなんだが、明らかに”慣れていない”せいで「ついていくのが大変だ」と感じました。構成も文体もストーリーもね。我ながら言ってることが矛盾してるなあ。でもま、これが正直な感想。大変だと思った分、面白いんだか面白くないんだか微妙な感じ。

でも妙にアトを引きます。好き嫌いで言うと嫌いではない。この感じはね。少し時間を置いてもう一度読んでみようと思う。

バスク語がマイナー言語の代表格ってのは、どうなんでしょう、一般常識?私は昔、司馬遼太郎の本で読んで知った口です。現在のバスク語人口は50万人あまりだそうで。バスク語の何を面白いと思うかって言うと、その言語系統が不明である点と、膠着語系で日本語との類似性が指摘されている点ですな。周囲が全てSVO型の屈折語の中に、バスク語だけSOV型の膠着語、それゆえヨーロッパではバスク語は、取得が難しいものの代名詞になっているそうで。

マイナーな言語であるバスク語を母語とするが故の問題意識、そのことは作品全体に影響を与えているように思います。そもそもバスク語で書かれた小説はあまり多くない。解説で、作者のアチャーガが若い頃、バスク語で書かれた文学作品を読み始めたら3年間で全部読んでしまった、というエピソードが紹介されています。使用人口約50万人ってそういうことなんだなー。

一方でザビエル(日本にキリスト教を伝えたあのイエズス会のザビエルですよ)はバスク人だったってーのも有名な話。日本語との類似性を考慮してバスク人を選んだ、んだろーなやっぱり。やるなイエズス会。

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