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2009年10月22日 (木)

【書評】鐵のある風景 著者:森雅裕

鐵のある風景読了○。副題は「日本刀をいつくしむ男たち」。自身も日本刀マニアであり、刀工を主人公とする小説を始めとして、作品中に日本刀がしばしば登場することで有名な森雅裕による、日本刀へのオマージュ。現代刀工の紹介、日本刀の産地の取材日記、美術骨董についてのエッセイ、等々を収める。

森雅裕さんは今も書いているのだろうか。ミステリ、或いは小説を。日本のミステリ系の作品とあまり縁のない私にしては珍しく、なんとなく、ファンなんです。結果的にほぼ全ての作品 は読んでる、って思ってましたが、これは取りこぼしてました。

前半の刀工の紹介の文章では、著者である森雅裕さんは紹介者に徹して、余計なことは書いていない感じ。ある意味、個性を殺して淡々と紹介していく。んだが、選ばれている方たち、エピソードはいずれ劣らぬ偏屈モノ揃い、自身も前書きで書いていらっしゃいますが、”誰を書くか”ってトコに既に強烈に個性が出ている、わけですな。

いやそれにしても面白い世界ですねえ。芸術なのか工芸なのか、”オリジナル”の意味とは何か、色々考えさせられます。

後半は取材旅行記と雑誌に掲載したエッセイですが、こちらは逆に歯に衣着せぬものいいで、森さんのキャラが前面に出ています。こういってはなんですが、相変わらずの偏屈ぶりご立腹ぶ りで、思わず笑ってしまいます。こりゃ生きて行くのは大変だ。折り合いをつけてやっていくのは難しいことだ。ねえ。出版社とケンカして筆を折った、って話をどっかで読んだような気が・・・。その”負けない”、”妥協しない”ってトコは尊敬しますけど、でも新作が読めないのは困るんだよな。うーむ。

そうだ、今度の週末、刀剣博物館に行ってみようかな。むかし、森さんの本で読んで以来、日本刀に興味はあるんですけど、まだホンモノを見てないんだよな。この本にちょこっと出てきますが、代々木にあるとは知らなんだ。代々木なら近いしな。

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