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2009年10月19日 (月)

【書評】アフガニスタンとイラン-人とこころ- 著者:津田元一郎

アフガニスタンとイラン読了◎。著者は比較人類学専攻の教育博士。ユネスコ専門家。1969年から1973年にかけてアフガニスタン・イラン教育顧問として現地に赴任。その体験を通して知った、アフガニスタンとイランの、気候風土について、暮らしのようすについて、ひとびとの性格について。静かで暖かい目で見つめ、落ち着いた筆致で丁寧に描き出していく。

人間味があるってゆーか、浪花節ってゆーか、ホントに暖かい人柄の方です。読んででほっとする。個々のエピソード(例えば使用人のやらかす)は結構とんでもなかったりするんだけど、著者がそれを含めてしっかりと受け止めている感じです。しみじみします。ええ本です。

出版は1977年3月。書かれているのはイラン革命(1979年)以前のイランであり、ソ連のアフガン侵攻(1979年)以前のアフガニスタンです。これはもう古い情報なんでしょうかね。もうすっかり変わってしまっているのかなあ。この感情はもしかしたら、普通の人が日本の昭和30年代を懐かしむ感じと、ちょっと似ているのかもしれない。何で日本でなくイランなの?アフガンなの?って言われると、うまく説明できませんが。でもある種のノスタルジーってゆーか、古きよき時代のイメージってゆーか、そーゆー感じ、あの地方に抱きませんか?うーむ。オレだけ?

昔からペルシャになんとなく惹かれるものがあってね、イランとアフガニスタンは一度行ってみたい場所だったんだけどなあ。それも不思議だけどね。でももう、ちょっと観光に、ってトコではなくなったよな。残念だ・・・。

この本で一番ウけたのはイラン人の性格について述べている部分。

著者によるとイラン人は、”オアシス的性格”だという。高い土塀に象徴される相互不信と抱擁と頬擦りの親愛の情。表層は極めて開放的・社交的だが、中心に固い核があり、徹底した個人主義。主従の関係も上下の関係も見せかけだけのことで、みな、本当は自分が一番偉いと思っている。ひとりよがり、唯我独尊、猜疑心、非協調。武士は食わねど高楊枝。正義感。プライドの高さ。詩的認識、陶酔への志向。

そう。これ、まんまオレに当てはまるんだよ。そーか。それで親近感持ってたんか。うんうん。なんとなく納得。今も変わってないといいな。やっぱ一度行ってみたいなあ。

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