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2009年8月28日 (金)

【書評】それがぼくには楽しかったから 著者:リーナス・トーバルズ

それがぼくには楽しかったから読了◎。原題は「JUST FOR FUN」、直訳すると「楽しいだけで十分だぜ」。副題は「全世界を巻き込んだリナックス革命の真実」。Linuxの開発者であるリーナス・トーバルズの自伝。Linuxが生まれた経緯について語り、オープンソースプロジェクトと人生の意味について考える。当時リーナスはフィンランドの大学生。1991年1月2日、クリスマスと誕生祝のお金を全てつぎ込み、リーナスは生まれてから3台目にあたるコンピュータを手に入れる決断を下した。CPUは80386。OSはDOSとミニックス。ミニックスにはターミナル・エミュレーションがない。自作するしかないか。リーナスはいっそBIOSから作ることにする・・・。

思いのほか面白かったです。最初のうち共著者のルポ風の文章が鼻につくように感じ、また、子供の頃のエピソードとかも特に興味をそそられず、ハズレかな、と放り出し掛けたのですが・・・。上述のターミナル・エミュレーション自作の話あたりから俄然話が面白くなって一気に引き込まれました。ある意味、手に汗握るぜ。ナマの冒険譚であり英雄譚でありドキュメンタリだもんね。そしてまたある意味、成り行きに任せて、ただただ興味の赴くままに(或いは必要に迫られるままに)、やっていった結果なんだよ、っていうのが良くわかる。いいね。

ワタシにとっては、ある種のノスタルジーに浸った、っていう側面もあるね。年齢的にはリーナスはワタシの7歳下なんだけど、68系からインテルに乗り換える決心をする、とか、メモリは2メガじゃなくて4メガは欲しい、とか、浮動小数点演算コプロセッサ、とか、なんて言うんでしょう、ああーそんなことがあったあった、って感じでなんとも懐かしく、それがこの本の臨場感を5割り増し(当社比)しているというか。

個人的な感傷ですがシャープのX68000発売が1986年ですか。眠ってますがグラディウス今でも動くかなぁ。その後奮発してメモリを1M増設して2Mにしたり、MIDIボード挿したり、外付けハードディスク(40Mだった確か)買ったり。当時社会人2年生?だったかな。うーむ。あれから本当にいろんなことがあった・・・(遠い目)。

後半のオープンソースについてのリーナスの考え方とそれをベースにした人生観の部分も、率直で本質を衝いていて、とても興味深く読みました。覚書メモ。生存・社会性・娯楽。人を突き動かしているのは、この3つだよね、と。リーナスが書くと説得力がある。詳しくは買って読んでください。便乗本かと思ったら意外と古典になるかも、ってのがこの本です。ではでは。

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