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2009年6月18日 (木)

【書評】株とギャンブルはどうちがうのか 著者:三土修平

株とギャンブルはどうちがうのか読了○。副題は「資産価値の経済学」。株とギャンブルはどうちがうのかという疑問に対して、将来収益の割引現在価値としての資産価値、貸借対照表と実質純資産、正味現在価値の創造としての(企業の)投資、の3点から株価形成を説明し、疑問に答えようとする。

この疑問は昔から持っていましたが、正面から答えてくれる本に出会ったことがなかった。よく言われるのは資本主義を支える制度としての云々、リスクテイクを通して社会へ還元云々、とかの「うしろめたさの糊塗」理論。それを聞くたび別に道徳的かどうかを聞いてるんじゃない、同じ平面上で(極端に言えば同じ投資対象として比較して)どう違うのかそれとも同じなのか聞いてるだけですがな、って思ってました。

この本ではギャンブルはゼロサムであるが、株はプラスサムである点で異なる、と明快に結論付けている。偉いのはプラスサムである理由を延々と基礎の基礎から説明する姿勢ですね。結局プラスサムであるのはi+r=y+cが導かれるから。その証明(以下略)。また、この式で「株がインフレに強い」ことも同時に説明できてしまう、というのは目からウロコでした。

ええ本です。実務上役に立つかと言われると、あんまし役には立たないが。それこそ大数の法則の世界ですから。個別の株を売ったり買ったりには応用できませんよ。てゆーか、実務上役に立つ、つまり儲かるネタとしての理論が欲しいって人はそもそもこんなことを疑問に思わないんだよね。株とギャンブルが同じでもいい。儲かればそれでいい。そういう考え方は確かにある。そしてそういう人たちにはこの本はあんまし面白くないもんに見えるだろうなあ。

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