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2009年6月28日 (日)

【書評】感情を出せない源氏の人びと 著者:大塚ひかり

感情を出せない源氏の人びと読了○。源氏物語の主要登場人物は感情を表に出さない。これは日本特有の文化なのか?それとも・・・?

源氏物語以前と源氏物語と源氏物語以後。3つを並べ、感情を出さないという文化が源氏物語特有のものであると指摘する。ソフィスティケートされた貴族社会の要請としての抑圧。細やかな人間関係を維持するためのツールとしての感情表現。1000年以上前にそんな都市型の文化が育っていた、というのは、考えてみれば確かに面白い。

んでもってもっと面白いのは、その都市型文化の裏の顔をも源氏物語が描き出していた、という指摘ですね。即ち、抑圧された感情の復讐としての「もののけ」。

源氏物語が現代日本で人気があるのも無理はないね。拠って立ってる社会が似てるんだね。内部に目を向けると「いじめ」とか「キれる」とかとのアナロジー。外部に目を向けると日本の、国を挙げての平安貴族化と、新興国の台頭と下克上。ってな図式が頭に浮かびました。意外なトコに意外なネタがあるものですな。

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