2009年7月12日 (日)

【書評】打たれ強くなるための読書術 著者:東郷雄二

打たれ強くなるための読書術読了○。「知的に打たれ強い」とは、正解のない世界に耐えることが出来る、ということである。正解に飛びつくのではなく、自分の頭で考えることを通して、「知的に打たれ強くなる」。本書ではそのための読書のやり方を考える。

前書きで自ら言っていますが第8章:本の読み方-段階編以降を読めば十分ですね。本書が挙げる読書の段階的分類法、初級読書、分析読書、比較読書、批判読書。具体的にそのやり方、違いを説明してあります。書いてあることは特に目新しくもないけど、整理してあるものを読むことで意識して効率よく出来るようになるという面は確かにあるので、その意味では役に立ちます。

でも1-7章はいらんなあ。本の感度を上げる、とか、買うか借りるかとか、どうでもいいよ、って思ってしまう。読み出したらとりあえず最後まで、ってルールを課してなかったら途中で放ってたな。

最近、新書の軽書化が進んでますねえ。一概に悪いともいえないけど、期待したレベルのものでないと、ちょっとイヤだよね。

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2009年7月 7日 (火)

【書評】コズミック・マインド 著者:西垣 通

コズミック・マインド読了△。中堅地銀である倉光銀行は、大手都市銀行の住菱銀行との合併を控え、オンラインシステム統合の作業を急ぐ。しかし作業は難航している。不可解なプログラムがシステムの中に組み込まれているようなのだ。それは?退職したシステムエンジニアの朽木に問い合わせがいく・・・。

何週間か前の日経の書評欄で取り上げられていて、面白そう、てんで読んでみました。結構楽しみにしてたのよ。が、うーん。ちょっと。ミステリにしてはネタがすぐ割れるし、コンピュータに絡んだ薀蓄本にしては通り一辺倒の議論しか出てこないし、文学的な深みがあるわけでもないし。ストーリーが平坦で人物描写がありきたり。なんじゃそりゃ。いいトコ一個もないわけ?うーん。困ったね。わがままな読者ですんません。

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2009年7月 3日 (金)

【書評】1Q84 著者:村上春樹

1Q84読了◎。村上春樹の最新長編。スポーツクラブのインストラクター青豆と、予備校の数学講師天吾。二人のエピソードが交互に語られていく。

久しぶりの春樹節、堪能させていただきました。読み出すとのめり込んでしまう性質(たち)なので、読んでる間はなんだか、せつなく、孤独で、堪らなかった。読み終わってもまだその感じが抜けてないな。社会生活に復帰するのに時間が掛かりそうだなー。会社なんか行きたくねえな。

6/16現在で127万部突破、近所の図書館だと800人待ち(!)だそうで。すごい勢いですねえ。語り口のうまさ、というのはあります。どうしても続きを読みたくなる。でもテーマは重いよね。この本ががそんだけ読まれるというのはある意味驚きです。

いろいろ書きたいことはあるけれど、ネタバレになるからなー。ここでは、なし。

BOOK3、出るんですよね?

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2009年6月28日 (日)

【書評】感情を出せない源氏の人びと 著者:大塚ひかり

感情を出せない源氏の人びと読了○。源氏物語の主要登場人物は感情を表に出さない。これは日本特有の文化なのか?それとも・・・?

源氏物語以前と源氏物語と源氏物語以後。3つを並べ、感情を出さないという文化が源氏物語特有のものであると指摘する。ソフィスティケートされた貴族社会の要請としての抑圧。細やかな人間関係を維持するためのツールとしての感情表現。1000年以上前にそんな都市型の文化が育っていた、というのは、考えてみれば確かに面白い。

んでもってもっと面白いのは、その都市型文化の裏の顔をも源氏物語が描き出していた、という指摘ですね。即ち、抑圧された感情の復讐としての「もののけ」。

源氏物語が現代日本で人気があるのも無理はないね。拠って立ってる社会が似てるんだね。内部に目を向けると「いじめ」とか「キれる」とかとのアナロジー。外部に目を向けると日本の、国を挙げての平安貴族化と、新興国の台頭と下克上。ってな図式が頭に浮かびました。意外なトコに意外なネタがあるものですな。

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2009年6月23日 (火)

【書評】ブリッジマンの技術 著者:鎌田浩毅

ブリッジマンの技術読了○。著者の本業は火山学。自身が偏狭なオタク火山学者であったという反省から、著者はある意味その対極にある、コミュニケーションの達人を目指す。それぞれの人が持つ考え方の枠組み=フレームワークの「橋渡し」が出来る人のことを、著者はブリッジマンと呼ぶ。ブリッジマンの頭の中を分析し、その知見を持って読者がブリッジマンになることを目指して、この本は書かれている。

いまさら、って感がないわけじゃない。だから何?って思わなくもない。でも、そんな風にいっちゃかわいそうだよ。って思いました。テーマがそもそもそういうもんなんだから。薄味だけどいい本です。

って書いて思ったけど、世間と歩調を或いは波長を合わせると言うのは、なかなか、大変なことなのですな。そりゃ意識しないとできないわな。うん。がんばります。いや皮肉じゃなくて心からそう思うよ。

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2009年6月21日 (日)

【書評】池袋イメクラ日記 著者:菜摘ひかる

池袋イメクラ日記読了○。著者は表風俗はほぼ全種類渡り歩いたといいう。今は池袋のイメクラに在籍。毎日「お仕事」に励む。風俗嬢かつ文筆業かつまんが家である著者がnet上に書いていた日記をそのまま本にした。

仕事に対してある意味前向きで、風俗嬢をやることがとても合っていると言い切る一方、意識の持ち方をちゃんとしないと、こんな仕事はやれないよ、と述べる。それは本当なんだろうなあ。その他にも買い物や日常の捉え方、等々、とても興味深く読んだ。自分の知らない世界を教えてくれる、という意味で、書物というのはとても役に立つものだなあ、と改めて思いました。

この、菜摘ひかるという方の本を読んだのは初めてなんですが、この本が面白かったのでネットで検索したら7年前に29歳で亡くなってるんですね。やっぱ文字通り肉体労働で体にすげえ負担が掛かるんでしょうかねえ。合掌。

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2009年6月20日 (土)

【書評】ひきこもりカレンダー 著者:勝山 実

ひきこもりカレンダー読了◎。親の期待に応えるため無理に無理を重ねた著者は、高校在学中に「壊れて」しまい、ひきこもりる。高校は退学。だから学歴は中卒。その後、精神に異常をきたし、精神科でうつ病と診断される。本書出版は著者29歳のとき。

うーむ。面白かった。何が面白いって、ひきこもりを全面的に肯定している本というのは、なかなかないんじゃないか?全面的にですよ、あーた。そんじょそこらのひきこもり本とはモノが違う。次元が違う。悪いのは親でありおかしいのは社会だ、という主張は一貫してます。ある意味、奇書であり希書です。今覘いたらアマゾンでの評価は星3つであんまり高く評価されてないのね。うーん。それはもったいない。つーかわかってないなー。

職業、専業主婦ならぬ専業子供、好きな言葉は「学歴不問」。いいなあ、このノリ。うん。でもホント、一読の価値はあります。面白いです。きれいごと一切なし。一種突き抜けた不思議なユーモアが漂う。

これ読んで面白がったり共感したりする46歳、二児の父ってーのは、ちょっーとまずいんだろうなあ、って気はしないでもない。でもなあ。ここまでみごとに開き直られるとなあ。

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2009年6月18日 (木)

【書評】株とギャンブルはどうちがうのか 著者:三土修平

株とギャンブルはどうちがうのか読了○。副題は「資産価値の経済学」。株とギャンブルはどうちがうのかという疑問に対して、将来収益の割引現在価値としての資産価値、貸借対照表と実質純資産、正味現在価値の創造としての(企業の)投資、の3点から株価形成を説明し、疑問に答えようとする。

この疑問は昔から持っていましたが、正面から答えてくれる本に出会ったことがなかった。よく言われるのは資本主義を支える制度としての云々、リスクテイクを通して社会へ還元云々、とかの「うしろめたさの糊塗」理論。それを聞くたび別に道徳的かどうかを聞いてるんじゃない、同じ平面上で(極端に言えば同じ投資対象として比較して)どう違うのかそれとも同じなのか聞いてるだけですがな、って思ってました。

この本ではギャンブルはゼロサムであるが、株はプラスサムである点で異なる、と明快に結論付けている。偉いのはプラスサムである理由を延々と基礎の基礎から説明する姿勢ですね。結局プラスサムであるのはi+r=y+cが導かれるから。その証明(以下略)。また、この式で「株がインフレに強い」ことも同時に説明できてしまう、というのは目からウロコでした。

ええ本です。実務上役に立つかと言われると、あんまし役には立たないが。それこそ大数の法則の世界ですから。個別の株を売ったり買ったりには応用できませんよ。てゆーか、実務上役に立つ、つまり儲かるネタとしての理論が欲しいって人はそもそもこんなことを疑問に思わないんだよね。株とギャンブルが同じでもいい。儲かればそれでいい。そういう考え方は確かにある。そしてそういう人たちにはこの本はあんまし面白くないもんに見えるだろうなあ。

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2009年6月17日 (水)

【書評】オイルマネー 著者:畑中美樹

オイルマネー読了○。中東の湾岸六ヶ国を中心とする産油国の持つ莫大な資金力について。その歴史と規模、性格、サブプライムローン後の対応。今後それらはどこへどのように投資されようとしているのか。2008年12月20日発行。

研究書というより速報という性格の本です。いま、湾岸六ヶ国(サウジアラビア、UAE、クウェート、バーレーン、カタール、オマーン)はこんなことを考えているようですよ。国情はこうですよ。サブプライムローン問題の影響はこうですよ。

新聞越しになんとなくわかった気になっていたことが多かったが、まとめて整理してあるものを読むと頭がすっきりしますね。

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2009年6月16日 (火)

【書評】あの娘は石ころ 著者:中島らも

あの娘は石ころ読了○。中島らもの音楽がらみの作品を集めたもの。エッセイだけでなく歌詞(自身による短い解説つき)、戯曲(リリパット・アーミー上演台本「ハードロックじじい」)、等を収める。

追悼本かと思ったら発行は1999年。10年前かー。らもさんの本は全部読んだと思っていたが、何故かこの本は見落としてました。読んでなかった。つーてもエッセイは殆どが再録ですけどね。ファンなので、楽しく読み返しました。もう新しい本が出ないのは寂しいね。

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2009年6月15日 (月)

【書評】ナンパを科学する 著者:坂口菊恵

ナンパを科学する読了○。副題は「ヒトのふたつの性戦略」。何度もナンパされた経験を持つ著者は、大学入学後、それが女性一般に共通の経験ではないと知る。ナンパに会いやすいタイプと会いにくいタイプに分かれるようなのだ。ではどんな女性がナンパされるのか?また、どうやってそれを研究するべきか・・・?

って感じで煽ってみました(笑)。テーマがテーマだけになんかこう、面白そうだなーってワクワクする感じがしますね。ってそれは私が男性だから?

先に言っておくと、内容はとても真面目な、ガッチガチと言ってもいい本です。安手の科学本にありがちな、憶測、ごまかし、過度の一般化、等は一切なく、生真面目に考察をし、データを解釈していくといいうことの繰り返し。愛想もなにもない。ま、論文てそういうもんだから。それでも面白いもんは面白いもんです。

詳しくは内容に触れないのがこのブログのポリシー(だって読む楽しみを削がれる気がしませんか?内容が詳しく書いてあると)なんですが、この本に関してはちょと内容を整理してみたいので、もう少し続けます。

序章:ナンパ・痴漢をどうやって研究するか
人間行動学という手法、進化心理学という手法。究極要因と至近要因。

第1章:女性にスキがあるの?:待合室実験・・・分析プログラムTHEMEによるパターンの測定。ナンパに会いやすい人はシグナルを出している?著者の実験ではネガティブ。

第2章:ふたつの性戦略:学問的背景。文化相対主義から社会生物学へ。行動生態学、進化生物学。性差の普遍性と個人差。短期的配偶行動と長期的配偶行動。

第3章:ナンパ相手の選び方:女性の短期的配偶行動戦略指向は男性にはわかる。痴漢被害者と歩き方の話。セルフモニタリングという性格特性。

第4章:悪い男がモテるわけ:良い父親かごろつきか。父親の養育行動の個人差。好みは生理周期上の時期で変わる。

第5章:芸能人は離婚が多い?:生物学的な素質として。短期的配偶行動戦略とセルフモニタリング、胎児期の男性ホルモンの影響。

第6章:環境に応答するホルモン:クーリッジ効果。テストステロン濃度との関係。プロラクチンの分泌との関係。配偶努力と養育努力。ピーク時のテストステロン濃度。

終章:配偶行動にはコミュニケーションが必要だ:性行動を巡る利害関係は男性と女性では一致しない。繁殖戦略の個人差。コミュニケーション能力との関係。

ううむ。例によって抜書きではなんだかわけがわかりませんが、今日はこの辺で。

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2009年6月14日 (日)

【書評】雪屋のロッスさん 著者:いしいしんじ

雪屋のロッスさん読了○。いしいしんじの短編集。短編30篇を収める。

表題作「雪屋のロッスさん」を初めとして、「コックの宮川さん」、「棟梁の久保田源衛氏」、「見張り番のミトゥ」、「プロバスケット選手のスーホン君」、「しょうろ豚のルル」、等、殆どのタイトルが「XXXの***」という形になっています。そしてその人物についてのエピソードが語られる。

おとぎ話のような、どこか無国籍の不思議な世界。軽く読めるわりに、あとを引く感じで余韻が楽しめる、と言ったらいいかしらん。不思議な味わいの短編集です。前に「いしいしんじに似ている人を思いつかない」と書きましたが、アレだ、宮沢賢治はちょーっと似ているかもしんない、と思いました。どうでしょう?

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2009年6月13日 (土)

【書評】チャット隠れ鬼 著者:山口雅也

チャット隠れ鬼読了△。主人公の私立高校教師祭戸浩美はチャットで出会った「いぜるべる」という女性にある疑念を抱く・・・。チャットを舞台にしたミステリ。

うーん。読んでて途中でネタが割れちまったからなー。でもそれを差し引いてもあまり良い出来の作品とは言い難い。手抜きなのか、それとも?

発行が2005年というのはちょっと意外。もっと昔に書かれたものと思いながら読んでました。ニフティが全盛だった頃、15~20年位前のものかと。割と最近だったのね。どーよ?新しい風俗をいち早く取り入れて、ってわけでもないのか。どうしちゃったんだよー山口雅也。

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【書評】脳と創造性 著者:茂木健一郎

脳と創造性読了○。副題は「「この私」というクオリアへ」。脳科学者茂木健一郎が、人間が持つ創造性というものについて、その本質を考察する。

「創造性」に関する最新の研究結果を並べた科学論文、ではありません。寧ろ「生きる」とか「この私」とかを巡る文学的・哲学的・宗教的なエッセイに近い。最初論文にしてはなんだか期待はずれだーって感じで読み始めたのですが、エッセイだと思えばこれが滅法面白い。「意識」というものに興味があって、「体験」だとか「気づき」だとかが「何を」指しているのかが「具体的に(実感を持って)わかる人」には、とても良い本です。言わばヨガで学んだことを脳科学で説明しなおしてくれる、という感じかな。そうでない人にはこの本はぬるい、くどい、ピンボケ、ってことになるんでしょうねえ。

脳科学はいま一番ホットな(つーかクールな)研究分野だよね。その中で茂木さんの立ち位置ってどのへんなのかね?バリバリの理系にはこの本は書けない。文学系人種への橋渡し?一般大衆への広報係?大事な役割だとは思うのですが、これやってると仲間内(脳学者学会)での評判は良くないだろうなあ、って気はするなあ。めげずにがんばってね。

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2009年6月10日 (水)

【書評】不透明な時代を見抜く「統計思考力」 著者:神永正博 

不透明な時代を見抜く「統計思考力」読了○。副題は、「小泉改革は格差を拡大したのか?」。数字を扱うのが三度の飯より好きというデータ分析オタクの著者が、その重要性を説き、様々な方法を紹介し、実際に社会現象を分析してみせる。

うーん。悪い本ではないと思うんですが、あまりに広く浅くになりすぎていて、中途半端ではないかしらん。正規分布や分散に関する基礎知識の説明ならばオーム社のマンガでわかる統計学の方がわかりやすい。ブラック・ショールズ評価式とか、べき分布とかの話題なら経済物理学の発見 (光文社新書)を読んだほうが面白い。このほかのいろんな社会問題についても同様です。あれもこれもと手を広げすぎ。散漫な印象が残りました。

その意味では「元データにあたるのが大事なんだ」というメッセージをストレートに発している「はじめに」の部分と、本書で実際に扱ったデータのWeb上のアドレスをまとめてある「参考文献」の部分、に最も価値があります。どうかな?

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2009年6月 8日 (月)

【書評】ヘンな感じの日本人 著者:カイ・サワベ

ヘンな感じの日本人読了○。ユーロ圏に住んで30年になる著者が、日本に帰るたびに感じるちょっとした違和感について、ユーモアを交えて説明する。

ええ。この手の本は一つ間違うとすげえイヤミになっちゃいますよね。ありがちなのが、外国はこうこう、しかるに日本は・・・、というヤツ。この本もそれ系?とも思えるタイトルがついていますが。つまりヘンな感じの日本人=日本人はヘンな感じ、という意味かと。違います。ここでいうヘンな感じの日本人というのは、著者自身のことですね。ユーロ圏に長く居すぎたせいで、日本人としてはヘンな人になってしまった、と。

だから全てのエッセイのタイトルは「・・・・時(とき)」となっています。例えば「肉が無性に食べたくなる時」、「刺身を食べると下痢する時」、「誰にでも話しかけようとしてしまう時」、などなど、30年のうちに身についてしまったユーロ人としての習慣、体質が日本でふと顔を出す。その時に、著者が日本人として感じた違和感、それが変な感じ、なわけですね。

ヘンに高いトコから見るんでなくて体験談だから、面白い。ここまでユーロ人になり切った人というのも珍しいのでしょうねえ。因みに著者はサッカー写真では超有名な方らしいです。

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2009年6月 7日 (日)

【書評】人はなぜ太るのか 著者:岡田正彦

人はなぜ太るのか読了○。副題は「肥満を科学する」。肥満とは何か、そしてその原因と影響について、最先端の研究結果を豊富に引いて懇切丁寧に説明する。

太る、という現象については昔から興味があったんだよねー。究極言ったらあれでしょ?結局入ってくるカロリーと出て行くカロリーの差なわけでしょ?って思いつつ、遺伝との関係(太りやすい体質というものはあるのか?)、特定の食品を食べるダイエット法(バナナ、リンゴ、卵、等々)の有効性、食べるタイミング(一日二食?三食?それとも小分けにして食べる?)との関連、について考え出すとわからない。

また、何故肥満が悪いのか、いや悪いのはなんとなくわかるんだけど、どの程度太っているのがどの程度悪いのか、その根拠がわからないのも気持ち悪い。それから糖尿病との関係もすっきりしない。太ると糖尿病になるのか?それとも糖尿病になるような食生活(つまり甘いものの食べすぎ)をしていると、結果的に太るのか?だとすると甘いものを食べているけど太っていない私のようなケースは、大丈夫なのかそうでないのか?

これら諸々の疑問にすっきり答えてくれる本です。科学的にわかんないことはちゃんとわかんない、って言うしね。とにかく公正・中立な立場で「肥満を科学する」。いい本です。こういう内容はやっぱ岩波の赤本ですねえ。

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2009年6月 4日 (木)

【書評】眠れぬ夜のグーゴル 著者:A・K・デュードニー

眠れぬ夜のグーゴル読了△。世の中に溢れる統計のごまかし、不適切な解釈、トリック、等々を取り上げ、騙す側騙される側双方の事情を分析する。

著者はアメリカではわりと有名な数学系サイエンスライターだそうで。発行は1997年だからちょーっと古いかな。いま流行の行動経済学っぽい話題も入っている。ゲーム理論的な話も出てくる。しかし本質は数学の啓蒙書とも言うべきものですな。それもアメリカ一般大衆向けの。

面白くないわけじゃないんだが、料理の仕方ががあまりにアメリカローカルな感じでなあ。日本人からみるとヘンなトコをすげえ丁寧に解説してあったりする。代数Xの効用とか、組合せが何通りあるかの考え方とか。ちょっとピンボケだ。アメリカの大衆の数学レベルが透けて見えるという意味ではなかなか面白いんだけどね。

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2009年6月 1日 (月)

【書評】セルフアサーショントレーニング 著者:菅沼憲治

セルフアサーショントレーニング読了○。アサーティブ行動の理論を学び、アサーションの観点から自分の行動を自分でチェックし、エクササイズで自らをトレーニングする。という、アサーションについて自分で全部やれる教科書になっています。教科書なんで、当然ですけど、教科書的で、総花的で、あまり読んで面白い本ではない。

で、アサーションとは、アサーティブ行動とは何か?自らの欲求・感情・基本的人権を後回しにして相手を優先する行動パターン(受身的行動)でなく、自らの欲求・感情・基本的人権を優先させ、相手を後回しにする行動パターン(攻撃的行動)でもない、行動パターンのことを言います。一言で言うと、相手のことを思いながら、自分らしくある、行動ということですね。それってあり?つーかまるで禅問答?

うーん。エッセンスをまとめたいんですけど、まとまらんなー。これはまだオレが良くわかってないってことですかねー。うーん。

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2009年5月31日 (日)

【書評】ベトナム・ストーリーズ 著者:神田憲行

ベトナム・ストーリーズ読了◎。ベトナムの裏も表も知り尽くした感のある著者による、ベトナムで見つけたちょっといい話、或いはちょっと間の抜けた話、ちょっと切ない話、などなど、エッセイとルポ。

ええ。あまり期待もせずに、わりと軽い気持ちで読み始めたのですが。まあ軽めのエッセイってーか、小ネタ集かなって感じでね。それはその通りなんですが、著者のキャラクターがなんだかすごく良くってねえ。お人よしでストレートで。等身大の、しみじみと味わい深い本でした。あとがき読んでなんだか泣きそうになりましたよ。

なんていうんでしょうね。社会に居場所がなくって、うろうろする感じ、自分でいろんなことを壊してしまう感じ、自分でレンガを積んでこもっちゃう感じ。私もオタクの端くれとして、その居心地の悪さ、良くわかりますよ。それでも折り合いをつけてやってかないといけない。そういうもんですね。この本の中には、一切そんなことは書いてないけどね。滲み出るというか、通奏低音というか。その部分に自分がとても共鳴したのがわかります。
この人の他の著書も読んでみたいねえ。

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2009年5月26日 (火)

【書評】日本人とアラブ人 著者:吉村作治

日本人とアラブ人読了△。エジプトの発掘調査で有名な吉村作治教授が、自身の豊富な体験をもとに語る、日本人とアラブ人の違いとそのために起こりがちなトラブルそしてその対処法。

発行が1992年なので、情報鮮度としてはちょっとアレです。なんとなくは知ってますよ、といいう情報が多い。当時と比べるとアラブ民族あるいはイスラム教に関する情報も増えているんだなあと実感。でもどっぷり中に使った人の体験なので、それなりに説得力があり新鮮でした。ここまでアラブ側のスタンスに立てる人もちょっといないんじゃなかろうか、と思うくらい。

しかし。この方、文章はあんましうまくないね。なんだろう、深みがないというか。専門外とは言え、とても学者の書いた文章とは思えないなー。ってことで申し訳ないが△。

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2009年5月24日 (日)

【書評】ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 著者:スティーグ・ラーソン

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女読了◎。企業の不正を暴く月刊誌「ミレニアム」の発行責任者ミカエルは、掲載記事の名誉毀損により有罪が確定した。そんなミカエルのもとに奇妙な申し出がもたらされる。依頼人は大企業グループの元会長。40年前に失踪した兄の娘を探し出せば、相手を破滅させる新たな証拠を提供するという。受けるべきか?ミカエルは迷うが・・・。

ひええー。面白いです。こう見えてもね、私はミステリはあんまり好きじゃなくってね、滅多に◎つけないんですが。これは面白い。下巻はもう一気に読み切ってしまいました。全世界で800万部売ったとか、著者の故国スウェーデンでは全人口の1/3が読んだとか、えらい派手な数字が並んでますが、それもむべなるかな。これは面白い。

ネタバレになるんで内容には触れません。経済モノかと思えばそれ以上で、古典的な密室推理かと思わせておいてそれはホンの一部でしかなく、歴史モノの側面もあり、社会派とも言え、とにかくいろんなものが入っていて、しかもそれがみごとに伏線になっていて、読んでいて飽きません。

上巻の終わりごろまで誰が誰とどうなるのか、誰が敵で誰が味方だか、何が真の問題なんだか、どれがメインストーリーでどれがサブストーリーだか、全然読めないしな。ずーっと緊張感を持ってページをめくり続けることが出来ます。

そしてそれ以上に登場人物が魅力的ったらありゃしない!うーん。すげえ。まいったね。これ以上具体的に書けないのが残念だぁ。

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Goooooooooooooooooooooogleの謎

えっと。このネタもそろそろ飽きてきましたが、一応実験の結果は報告しておかないとね。検索結果でトップになったのが昨日。それを記事にしたのも昨日。で、今日は、というと36ページめくってみましたが、検索に引っ掛かっていません。番外ですよ番外。急落ったって限度があるでしょう!って怒ってもしょうがないんだけどね。

やっぱこの話題を記事にするのが、Goooooogle的にまずい行為ってことなんですか?どーよ?

しかしあれだ、ネットが自由な言論の場っていっても、事実上人の目に触れないんじゃしょうがないよな。んで、普通は36ページもめくってまで特定のページを探して見ようとはしないわけで。Goooooooglがその気になれば世論の誘導なんて簡単に出来てしまうってことか。あ、実際に中国がらみでは少し前にそういう話題がありましたな。検索結果を当局の都合のいいように操作していたという。

もちろんこれは1/3は僻みであり1/3は冗談で1/3は書評を書けない埋め草です。でも検索結果というものに対する信頼がかなり揺らいだのも事実だな。少し距離を置いてつきあうべきものだと。うん。

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2009年5月23日 (土)

Gooooooooooooooooooooooogleの検索結果トップ!?

ええ。こないだから愚痴をこぼしたり八つ当たりしたり拗ねたり開き直ったり殊勝に反省したりしておりましたが。何のことかって?タイトルどおりGooooooooooogleの検索結果のことですよ。ブログタイトル「日*是修*」で検索を掛けて、何位になるかという。(なんでアスタリスクで隠してあるかというと、直接そのまま書いちゃうと、まーた結果に影響を及ぼすんじゃないかと心配で。このページが検索トップに来るようになるとかさ。いやちょっと神経質というかナーバスになっているのはわかってるんですがね。)

んで、つい数日前まで300位以下だったのが、さっきやってみたら今度はイキナリ1位ですって!なんじゃそりゃああ。わかんないなー。ここ数日は寧ろ更新頻度は落ちてましたぜ?毎日毎日更新してるときは300位以下で、拗ねてサボると1位ですかい?

まあこれまでの経験から、まーたどーせある日突然圏外に落ちるんでしょうからあんまり喜んでも騒いでもしょうがないんだけどね。でもまあ、トップ取ったことでなんかこう、ある種気が済んだ、って感じがしたのも事実ですな。

傾向として、①20日~30日は順位が改善することが多い、②ウチはココログで運営していますが、書き溜めて「今すぐ公開」でなく「公開日時を指定」にしていると順位が落ちる、③検索結果自体を記事にすると順位が落ちる、というのは経験的には強く感じます。その意味ではこの記事をアップすると、また順位が急落する可能性があるわけですけど。ま、実験してみましょうね。

それにしても、順位ってあてにならないものなのねー。思わず自分の人生を振り返ってみたりして、なんだかいろいろ考えさせられましたぜ。

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2009年5月20日 (水)

【書評】とーきょーいしいあるき 著者:いしいしんじ

とーきょーいしいあるき読了◎。東京をテーマにした短編集。18編を収める。各短編には舞台となった地名がつけてある。

面白いです。いかにもその土地という視点に、なんじゃそら、という設定が絡み、ひとつひとつの短編の持つ味はいろいろ。不気味なの、せつないの、乾いたの、等々。文体・スタイルも多種多様。小説っぽいの、ルポっぽいの、エッセイっぽいの、とかとか。でも小説です。そして全体としての統一感はみごとに、ある。Sense of Wonderというか。好きだなあ。

この人の短編を読むのは初めてですね。そうですか。短編も書ける人なんですか。よかったよかった。

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2009年5月19日 (火)

【書評】倫理21 著者:柄谷行人

倫理21読了◎。著者が戦争責任について突き詰めて考える中で、責任とは何か、倫理はとは何か、自由とは何か、という問いに行き当たる。カントを手掛かりにこれらの問いに答えていく。

1.自由とは自己原因的で他に原因を持たないことの謂である。
2.道徳とは共同体的規範の謂である。
3.倫理は「自由」という義務に関わる。自由という義務を遂行すること、それが倫理。

原因を認識することと責任を追及することは分けて考えるべきである。言い換えると、同じ一つの事柄は、認識の対象であると同時に倫理的な判断の対象である。

自由であれという自らの命令に従うときに、人は自由になる。社会的・自然的因果性を括弧に入れるということ。

抜き書きだとまるで禅問答ですな。うん。でも面白い。ここんとこずるずる手繰っていくとなんか面白いものがくっついてきそうな予感がするぞ。暫くこっち方面を掘ってみるかなー。

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2009年5月17日 (日)

勉強のコツ、或いは、頭がいいとはどういうことか その後

まだ読み終わった本がないんで、違う話題を。

「勉強のコツ、或いは、頭がいいとうどういうことか」というテーマで書いた都合三回のブログは、プリントアウトしてウチの下の息子に渡しました。んで、読ませてパラグラフごとに要約させ、それを自分の手で書かせた。

あれから10日くらい経つけど、どうでしょう。彼の勉強の仕方が変わったか、と言えば、えらいこと変わったと思います。わかんないところをちゃんと訊いて来るようになったしね、今まで机の前でボーっとしていたのが、集中していられるようになった。それは見ていてわかります。とりあえずこれで中間試験の結果が改善してくれると、あとは手が掛からないかな、って感じなんですが、さて、どうなることやら。

今「Changeover」という英語で書かれたジュブナイルを読んでいます。ブックオフで105円で買ったんだが、これがなかなかアタリで、面白い。でも日本語で読むのに比べるとやっぱり時間が掛かるよね。このペースでは一日一冊は無理だなー。どーしよ?

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2009年5月16日 (土)

【書評】ボーの話 著者:いしいしんじ

ポーの話読了◎。ある町の中央を流れる泥川のほとりに棲んでいるうなぎ女達に育てられた少年がポーである。生まれたときにそばにいた真っ白な二羽のはとが「ポー、ポー」と鳴いたことからこの名がつけられた。物語はポー自身とポーに関わるちょっと普通ではない人々(「天気売り」、「メリーゴーラウンド」、「ひまし油」、等々)を巡って流れていく。

内容のぎっちりつまった大河小説です。いしいしんじという人は不思議な人ですね。難しい文章は使わない方なのですが、これが私に取っては何故かすらすらとは読めない文章なんですよ。少し息苦しい感じがしてくる。酔ったような気がしてくる。ウチのヨメさんも同じようなことを言ってました。不思議なのは、にも拘らず読んでしまう、ということです。そして、せつなくなる。

多分、「描写」の密度が普通の「小説」よりも濃いのだと思います。そして「説明」は、ない。ある意味では詩のように。ある意味では本当にあったことを書き留めているかのように。この人は日本の文壇ではどういう位置づけなんでしょうね。ちょーっと似ている人を思いつきませんね。

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2009年5月15日 (金)

【書評】決別の海 著者:ロバート・B・パーカー

決別の海読了○。おなじみパラダイス署長ジェッシイ・ストーンのシリーズ第5作。ヨットレースで沸くパラダイスに女の水死体があがる。

うーん。ネタバレになるので内容についての感想が書きにくいんです、この作品は。てゆーか書けない。書くとネタバレになる。読後感はあまりよろしくない。そういうテーマです。
養老猛司さんが書いてましたが、アメリカのミステリというのは、著者の倫理的な立場の表明であることが多い。それを如何に読ませるものにするかが著者の腕なわけですね。その意味でこの第5作はテーマに引っ張られてプロットの組み立てが今ひとつではないですかねー。

5作目まで読んできて思うんですけど、ジェッシイが探偵役でしかないと、どうしても単調になります。ジェッシイ自身が巻き込まれないと。そしてこのテーマはジェッシイ自身を巻き込むわけにいかないテーマだったんですな。

ジェッシイのシリーズは全てFairnessを中心にして書かれています。公平であること、弱いものいじめは許さないこと。それを体現するのがジェッシイで、ということはそれに反する出来事が事件として起こるわけです。その事件の描かれ方にある意味、今のアメリカが反映されているように思います。そういう意味でもこのシリーズ、出来不出来はあるけど、興味深いなあ。

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2009年5月14日 (木)

【書評】踊る陰陽師 著者:岩井三四二

踊る陰陽師読了○。副題は「山科卿醒笑譚」。室町時代末期の京都を舞台にした連作の時代小説。表題作をはじめ、中篇5つを収める。

主人公は、転職を考えている陰陽師、妻の浮気に気を揉む青侍、一座の看板娘に手玉に取られる座元、口下手で自分には侍の適性がないと悩む侍、公家の雑色としてこきつかわれ不満を貯めている若者、等々。副題にある山科卿は京都の貧乏公家で、各編に狂言回しとしてちょっとづつ顔を出す。

歴史的事件なし、有名な英雄なし、大規模な合戦なし。ちょっとゆるいキャラがいい味を出していますねー。今と引き比べて「にやり」ってのがこの人独特の持ち味。

歴史認識がいい加減な作家がこれをやるとただのイヤミになるんですけど、この人の場合、政治の側からでなく社会の側から歴史を見るということを意識して真剣にやっている感じがします。室町末期の社会風俗(身分の認識の仕方とか、生計に対する意識とか)をきっちり踏まえて、登場人物の意識が描かれている。だから夫々の登場人物がとてもリアルに感じられるんだと思います。もっと人気が出てもいいと思うんだがなー。

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